リアル昭和30年代の町並み 富士吉田『月江寺エリア』

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山梨県富士吉田市。県の南東部に位置する5万人都市で、麺が硬い吉田うどんで有名な街。
富士山の登山口でもある浅間神社があるのもここで、最近はもっぱら世界遺産ブームに湧く街である。

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そんな富士吉田に、昭和の面影を激しく残す月江寺エリアというそっちのほうでは有名な界隈があるので満を持して赴いてきた。富士急の月江寺駅は、富士山駅に改名した旧富士吉田駅のひとつ手前。

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市街地からも近いのに、となんとなく半信半疑で降り立ち、散策を開始した。ほどなくして目の前に現れたのは「月江寺駅前名店街」という駅前商店街。静かだ・・静かすぎる。

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駅徒歩15秒の好立地に激渋なビルが建つ街・・それも崩落しかかった廃ビルときた。
ナニコレ珍百景で紹介されてもおかしくないレベルだ。すごいところに来てしまった。

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さすがは「名店街」だけあって、地元民向けの飲食店がぱらぱらと点在する。どの店も一見さんで入ったらアウェー感すごすぎて30分と持たなそうな雰囲気に圧倒される。

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ところで、なぜ月江寺に昭和30年代の町並みが残っているのか。実は富士吉田は古くから織物で栄えた町なのである。それも1000年以上の歴史をもつ、基幹産業とも言える分野だ。

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そして昭和30年代、県内外から集まった業者たちが仕事のあとに娯楽を楽しむ場であったのがここ月江寺界隈だったというわけだ。つまり、わかりやすく言えば『昭和の歓楽街のなれの果て』ということになろう。

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昭和な香りが漂う、というか昭和の香りしか漂わないレトロな建物が続く。

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富士吉田って交通の便に恵まれた一応山梨の中核都市なんだけどな。つーか山梨って首都圏として扱われることもあるぐらい文化的にも東京寄りの県なのに。
駅前の寂れ方が半端なさすぎてちょっと泣けてくる。

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あ、誤解のないように断っておきますが、山梨は好きですよ。
生活圏内、かつ行動圏内ということもあって訪問回数は数え切れません。主要な観光地はほぼ行ってます。たぶんガイドもできます。
富士山も二回登頂してますしね。

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富士吉田も、うどん食べに来たこともあればレーダードームを見に来たこともあるし、そもそも長野方面に行くときの通過点なので何度となく来てはいたんですがね。いかんせん国道近辺しか走らないので割と栄えていると思っていた・・ことがこの日の誤算でした。

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駅前商店街をまっすぐ行くと宮川という川を渡る。川沿いにはとても駅徒歩3分とは思えない町並みが広がっている。

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川を渡ったところで左(東)へ折れてみた。どうやら歓楽街だったのはこの辺りだったようだ。ここから徐々に盛り場っぽくなっていく。

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この色だから一瞬カフェー建築かと思ってしまった。気になって調べてみたら、戦後、この辺りは富士の演習場から遊びに来た進駐軍向けの盛り場として私娼街があった、との記述が見られた。もしかしたらその名残かもしれませんね。

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このときは行かなかった、というか知らなかったのだが、実はすぐ近くにある「新世界通り」という界隈がかつての青線だったらしい。ネット記事を散見すると、確かに街並みが青線のそれであった。

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赤線は「集娼」の文字通り一定の区画に固まってることが多く、かつ特飲店はぱっと見でそれとわかる意匠であるため比較的名残を探しやすいが、青線の場合は非常に曖昧で、見た目は飲食店なので実はただの飲み屋街でした、みたいなこともあったりする。

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なので確信的にそれとわかる場所以外はなるべく好奇の目を向けないようにしている。行動に現れるかもしれませんからね。
なんだ、この寿司屋よく見ると廃業してるじゃないか。

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割れたガラスが痛々しい・・。
そう言えば山梨出身の友人が、山梨は海がないので寿司の鮮度がどうしても落ちるんですよとぼやいていた。そりゃね、沼津港みたいにとれたての魚は食べれませんよね。海のある街で育った筆者にはわからない感覚です。

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何をアピールしたいのかてんでわからない。富士吉田にはお花畑なリア充が多いんでしょうか。

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それにしてもレトロな物件ばかりだなぁ。それでもまだこれはほんの序章に過ぎない。月江寺の真髄が垣間見れるのはもう少し先のことになる。

(2ページ目へ続く)

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