船乗りの里 佐渡・宿根木の町並み

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佐渡島の最南端に、『宿根木』という街がある。
江戸時代後期から明治時代初期にかけて廻船業で栄えた港町で、小さな入り江に100棟余りの板張りの建造物が密集して立ち並ぶ景観が、1991年に重伝建(重要伝統的建造物群保存)地区に指定されている。

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そんな古い町並みをひと目見ようと、両津港から時折海沿いの道を快走しながら約50km先のかの地を目指した。
かつて、金の積出港として大いに発展した小木港からだと目と鼻の先だが、今では島の玄関口の座を両津港に譲ってしまったため、宿根木は佐渡の観光名所の中ではちょっと遠い部類に入る。

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素晴らしい晴天のもと、心地よい海風とオーシャンビューでおなかいっぱいになった頃宿根木に到着。
既に郵便局が重伝建テイスト。
まちなみ系の観光地でよく見られる手法ですね。

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いいところに案内版があったので、読み取れる情報をすべて脳内に叩き込む。ロクに下調べしてなかったのでちょうどよかった。
ひとまず今いるところが駐車場らしいので、ここから坂を下って集落へ向かって歩くことにする。

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宿根木は北前船の寄港地だった

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宿根木が繁栄したのは北前船、いわゆる西廻り航路の寄港地としての役割に因るもので、船乗りや船大工、鍛冶屋など廻船業に携わる職人さんたちのまちが、狭い入り江の地形を活かした高密度な職住空間として形成されたのだ。

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石段を下りると、紫芋のような色合いの宿根木公会堂と白山神社が現れる。
「会」が旧字体の「會」になっているのがミソ。

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集落で使われていた共同井戸。人口が増加して居住エリアが広がるも、高台では井戸水が不足していたのでこの共同井戸が使われていたそうである。
毎日重い桶を担いで階段を上り降りしていた先人たちの苦労の跡が偲ばれる。

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宿根木の特徴は、そのほとんどが板張りの外壁を持つ総二階の建物となっていて、そして間隙を縫うように石畳の細い路地が迷路さながら縦横無尽に走っている。

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こんな佐渡の最果てにある宿根木を有名観光地たらしめたのは、正面に見える「塩」と書かれた年季の入りまくった家屋に他ならないのだが、そのことはあとで書くとしてひとまず先に進もう。

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船を造った際に余った、もしくは廃船から家屋に転用された板材。『腰板』といい、船にとっては役立たずでも家屋にとっては高級資材であった旨がつらつら書かれている。

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このようにほぼすべての家屋が板張りなので、街全体がこげ茶色で統一されていてビジュアル的になかなか強烈なインパクトを放っているのが特徴。

伊三郎家

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明治25年築の古民家が民宿となっている伊三郎家。明治25年ってことは1892年ですか。
120年以上経ってますがな。日清戦争より前。えらいこっちゃ。
ちなみに一日一組のみ宿泊できるそうで。素泊まりだけど自炊ができるとか。

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で、その伊三郎家には「軒下飾りの家」という異名があり、特徴的な扇形の飾り物が軒下についている。
NHKの新日本紀行で紹介されたそうな。

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たぶんほとんどが軒並み100年くらい経ってるんだろうけど、あまり終末感を感じないのはちゃんと手入れされている証左なんだと思う。
それと、本物の職人である船大工が建てた家だから頑丈さ的に半端ない、っていうのもありそうな気がする。

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なるほど。景観を統一するためにはこういう工夫も必要なんですね。
でもこれじゃ小銭落としたときに手が入らなくてイラっとしそうだ(笑)

(2ページ目へ続く)

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