ボニンブルーの海に抱かれた要塞島…世界自然遺産の小笠原諸島・父島に眠る戦跡を見てきた

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東京から南へ1,000km。
固有種の宝庫である生態系の価値が認められ、2011年に世界自然遺産に登録された小笠原諸島。
長い間、行く機会を虎視眈々と狙っていたその小笠原に、今年の春、ついに上陸を果たした。

今後行かれる方の参考になればと、まずは観光ガイド的な話に終始しようと思う。

行き方

2016年現在、東京・竹芝桟橋から「おがさわら丸」に乗るのが唯一のアクセス方法。
所要時間は24時間。
なお、今年の6月に三代目おがさわら丸が就航するまでは25時間半かかっていた。

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二代目おがさわら丸。父島・二見港にて。

外洋を航海するため船は結構揺れる。ちなみに筆者は、生まれて初めてこんなに長時間船に乗ったこともあり、陸酔い(おかよい)という、下船後も体が揺れてるように感じる症状にしばらく悩まされた。

所要日数

おがさわら丸がおおむね6日間周期で運航しており、それに合わさざるを得ないので最低6日間必要

1泊目と5泊目は船内なので、現地で3泊する。現地で使える時間は、2日目の昼から5日目の昼までまる3日間。

旅費

時期にもよるけど、6日間でトータル10万円前後。通常、現地でツアー等に参加することになると思うので15万円ほど見ておけばよいかと。
小笠原海運が販売してる「おがまるパック」が色々お得なのでオススメ。

過ごし方

大自然を満喫する過ごし方が定番。海であればホエールウォッチング、ドルフィンスイム(イルカと泳げる!)、山であればトレッキング等。
各種ツアー会社がやっているので自分で事前に予約する感じ。繁忙期でなければ現地に着いてからでも予約できると思う。

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ホエールウォッチング。クジラの潮吹き(ブローと言うそうです)。

島での移動手段

二見港がある、大村集落周辺だけであれば徒歩、ないしはレンタサイクルで十分。(ツアーはだいたい宿まで迎えに来てくれる)
島一周したければレンタバイク、レンタカーもあるけどガソリンがベラボーに高いので時間がある方はバスでもいいかも。(と言っても、一周50kmの小さな島なのでそもそもそんなに走りませんが)

宿泊施設

総じて民宿、旅館、ペンションと言った感じ。巨大なリゾートホテルみたいなものを期待してる方は沖縄にでも行ってください。まぁ、そもそもそういう富裕層は船で24時間もかけて来ないと思いますが。
食事は朝夕付くところがほとんどです。

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お世話になった民宿

買い物について

大村地区にはスーパー、商店が数軒あるけど19時くらいには閉まるので注意が必要。
あと、これは離島だから仕方ないんだけど、パンとか買うと結構な確率で賞味期限が1~2日過ぎてます(笑)よく見て買うようにしてください。
それと、輸送コストがかかるため普通にインフレが起きてるのでこちらもご注意を。

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東京の桜が満開だった頃、竹芝桟橋からおがさわら丸(以下、おが丸)に乗り込んだ。
長年の悲願だったこと、離島という非日常感も加わり行く前からアドレナリンがすでに臨界点に達していた。

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おが丸の二等船室。洋上の人になってからは、現地での行程をおさらいし、あとは読書。ちょうどこのとき、もうすぐ映画化される『海賊とよばれた男』を読んでいた。

それ以外は、昼寝したりデッキで海風を浴びながらぼ~っとしたり、とにかく贅沢な時間の使い方をしていた。食事は少し割高だけどレストランで。普通に美味しかった。

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そんなわけで翌日の昼、無事に父島に到着。どの宿も客を迎えに来るので、港はちょっとしたお祭り騒ぎ。

チェックイン後、昼食と大村地区の観光、その後レンタバイクで島一周へとくり出した。

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大村海岸。このターコイズブルーのような緑かかった海の色は、小笠原では「ボニンブルー」と呼ばれる。この「ボニン」という単語は簡単に言えば小笠原の別名で、父島滞在中は何度も見たり聞いたりする。

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お昼はちょっと豪勢に寿司屋へ。
真ん中の赤身、なんだかわかります?

これ、郷土料理でもあるウミガメです。

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大神山公園の展望台から大村集落を一望。

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大村地区のメインストリート。初日はフリーにしてたので、この後バイクを借りて島一周へ。

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父島に来た人のほとんどが行くであろう、ウェザーステーション展望台。歩くと30分くらいはかかるので、行きだけでもバスを使ったほうが体力の温存にもなるしいいかも。

運がよければ、ここからクジラのブリーチング(ジャンプのこと)が見れる。

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ここは昼間もいいけど、なんと言っても夕日が美しい。晴れた日は迷わず訪れたいところ。

二日目は一日雨だったんだけど、クルージングの1日コースに参加しホエールウォッチング、ドルフィンスイムを満喫。運良く、イルカの群れと遭遇し水族館でしか見たことないようなリアルイルカショーを見ることができました。(かなり雨降ってたので写真は撮れなかった)

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三日目。一転して山へ。海は雨で山は晴れ。結果的にツイてたなぁと。

こちらも人気の「ハートロックハイキング」へくり出してきました。普段から山登ってるし別にガイドなんか要らんわ、と思ってたんだけど、生態系保護区域のためガイド同行じゃないと入山できませんのでお気をつけください。

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ハートロック(千尋岩)は、海から見ると岩肌がハート型に見えることからそう呼ばれている。ちょっと屋久島のウィルソン株を思い出した。

ちなみに見ての通り、岩場の先は断崖絶壁。

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時期にもよるけど、ハートロックでもクジラのブローやブリーチングを観察できる。

ガイド、他の参加者と歓談しながらここで昼食。ちょっと風が強かったけどすこぶる天気もよく、絶景を眺めながらの至福なひとときでした。

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下山後、ガジュマルの森に連れて行ってもらい、ちょっとしたアスレチック体験。
童心に帰った気分で楽しかった。

いよいよ残すところは最終日。映画ならここまでは予告編みたいなもので、むしろこれからが本編である。

(2ページ目へ続く)

コメント

  1. maru より:

    海が綺麗ですね、、、私は海が綺麗なところは行ったことがないので
    定年後でも、行きたいと思います。

    そうそう、今公開中のアニメ映画「この世界の片隅に」
    お勧めしておきます。
    遊郭の建物もでてきます、、、大門とその側に立つ
    交番がなにを意味するのか、分かる観客は少ないと思いますが。

    • machii.narufumi より:

      今回はサイト的にはちょっと番外編のような扱いなのです。

      「この世界の片隅に」って、事務所と揉めた某女優が声優を務めたあの話題作ですよね?w
      お勧めされたら見ずにはいられないですね~。今度映画館に足を運んでみますね。

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