泊まれる遊郭…広島・一楽旅館に泊まってきた

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旅というものを愛してやまない人間ながら、筆者は宿へのこだわりが実はほとんどない。
そもそも旅の出費が普通の人より多いので、安ければどこでもいい、ぐらいのゆるい感じでいつも決める。
宿ありきだと、行ける場所や時間に制約が出るので好きじゃないというのもあって、だいたい最後に決まることが多い。

ただ、このときは珍しく先に宿が決まった。

広島市にある「一楽旅館」。

かつてこの地にあった東遊郭の転業旅館である。

実はこの日は元旦だったんだけど、前もって電話で訊いてみたら大丈夫とのことだったので恐縮ながらお世話になることにした。

我ながら今まで忘れてたけど、2017年の初夜は遊郭で寝てました(笑)。そう言えば。

旅館は、駅前通りから細い路地を一本入った閑静な住宅街に建っていた。
目の前に立つと、あまりの建物の素晴らしさに思わず鼻血が噴出しそうになった。

この一楽旅館、昭和25年に建てられた元遊郭で、33年、つまり売春防止法完全施行の年に旅館に改装したとのこと。

なので、そろそろ70年という建物。

その説明をしてくれたご主人に快く迎え入れられ、チェックイン後しばし雑談。

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それではお邪魔します

案の定と言うか、客は筆者のみ。あとはご主人の親戚筋が来ていた。

やばい・・アウェー感半端ないww

「こんな日にすいませんほんと」

ご主人「いやいや、その代わり何もしないよ(笑)」

「大丈夫です!空気だと思ってくださいw」

そんな冗談を飛ばしつつも、自分が遊里めぐりをする酔狂な人間なことをカミングアウト。
立ち話ながらご主人から色々話を伺ったので、撮った写真を織り交ぜながら紹介していきたいと思う。

まず驚くのが、入ってすぐのところに池がある。そしてここが天井までずどーんと吹き抜けになっている点。

純和風な造りは遊郭建築ならでは。

と言っても、実は遊郭時代の妓楼だったのは奥の半分で、入口側の手前半分は旅館にしたときに改築したんだとか。

あと、旅館と言ってもいわゆる「連れ込み宿」(現在のラブホのことです)だったそうで、ご主人いわく「今でもまだ立ちんぼがいる」と。

どうやら東遊郭は今でもそういう場所みたいです。

部屋は全部で10部屋。維持はなかなか難しいと仰っていた。(ご主人は他に本業をお持ちだそうです)

さて、それじゃ二階へ行ってみましょうか。

吹き抜けを囲むように廊下がロの字になっていて、各廊下に部屋が配されているという造り。

外観にも壁のくり抜きがあったけど、中にも。扇子の意匠が素敵。

反対側には瓢箪。

ちなみに、宿泊料金は素泊まり4,000円でした。他の方のブログ等見てるともっと安かったので、たぶん正月料金だったんでしょう。

それでも全然安いと思うけど。元遊郭なら1万円でも泊まりたい(笑)

各部屋の入口は二重扉になっていて、客間の名前が扉の意匠に反映されるという、建具もまた遊郭ならではと言った趣き。

吹き抜けから池を見下ろす。

この近辺の話も少し聞いたんだけど、当時の建物はもう残ってないみたいなことを仰っていた。
検番は駐車場になったとも。
(東遊郭のことはあとで記事にします)

奥には裏階段。連れ込み宿時代、コトを終えたアベックはここからこそこそと帰って行ったんだろうか。そんな情景が目に浮かんでくる。

ご主人の話で一番印象に残っているのが、あまり多くの人に来てもらうと設備面でどうしてもクレームを言うお客さんがいる。歴史や建物に理解のある方に来てほしい。だからじゃらんや楽天トラベルみたいなのは辞めてしまった。

という話。

オーナーの立場としてはなるべく多くの人に来てほしいけど、自分たちの思いに反してまでは(それは)できないと。

自分が「理解のある側の人間」だったからかもしれないけど、この話はとても胸に響いた。

今この記事を読まれている方もきっと遊郭に何らかの興味を持っているはずだと思っているので、広島へ行かれる際は是非一楽旅館をご利用ください。

電停の「銀山町」が最寄りですが、広島駅から歩いても15分ぐらいですよ。

一楽旅館

広島県広島市中区西平塚町2-19
082-244-2028

広島駅南口から徒歩約20分
銀山町電停で下車、徒歩約7分(広島駅南口から1,2,6号線に乗車)


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