思った以上に寂れ方が深刻だった木更津の色街跡とレトロ建築を眺める

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千葉県木更津市。京浜地区から東京湾アクアラインでびゅーんと行けてしまう、千葉県の玄関口である。

みんな大好きな三井アウトレットパークがあり、大渋滞にはまってでも行きたい・・という筆者にはよく理解できない酔狂な方々の貢献により、木更津金田ICなどは毎週のように酷い渋滞を引き起こしている。

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そんな木更津は、江戸時代から海運で栄えた歴史があり市内にはレトロ建築が点在している。
また、遊郭と花街がともに存在していた関係で女性街の名残もわずかながら残っている。非常に散策しがいのある街なのだ。

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実は過去に一度歩いたことがあり、二年半ぶりの再訪、なのである。
当時、遊郭や赤線にはまだ興味がなく、よくわからないまま適当に歩いて「へ~、レトロな街並みだな~」などという小学生の感想文程度の成果しか得られなかったので、いつかもう一度行こうと思っていた。

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「知らない街を歩くから楽しいのであって、再訪は基本しない」というポリシーなので今振り返ってもなかなかレアな散策だったなーと思う。ただ、おかげで成果もあったのでそのあたりのことも含めてお伝えできれば。

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どういうルートで歩いたかと言うと、駅西口から延びる「富士見通り」。
まず、この南側にある花街や昔ながらの盛り場の名残を眺め、木更津港手前あたりで通りの北側に移動し、時折レトロ建築を眺めつつ昔遊郭だったと言われる界隈、最後に駅近の元盛り場、という感じで歩いた。

トータルで1時間くらいだったかと思う。

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しかしすでに前回感じたことではあったが、駅前の時点で寂れ方が結構ヤバいことになっている。
名前しか知らなかった頃は、千葉の中核都市だしアクアライン開通したし(久留里線だけど)ターミナル駅だしもうちょっと栄えてるとばかり思っていた。

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さて、と。与太話は一時中断します。
かつて花街があったと先述した。が、実はこの表現は適切ではない。

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今も続く木更津花街

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この木更津会館。今でも現役の見番なのである。
現在では千葉県内唯一の見番となってしまったそうであるが、最盛期には200人もいたという木更津芸者はまだ頑張っているのだ。

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公式サイトを見ると、芸者は9人。出先料理店は5店舗となっている。
この業界はあまり明るいニュースを聞かないけど、いつまでも頑張って伝統を守り続けていってほしいと思います。

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引き続きぶらぶらと散策。訪れたのは、秋も深まってきた霜月の初日。少し風が肌寒かったものの、天気もよく絶好のまち歩き日和だった。

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じゃあ、寂れてた、うんぬんのくだりに戻りましょうか。
この広大な空き地は、かつて「木更津温泉ホテル」があった場所。長らく休業していたものの、2014年頃解体されたそうである。

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その前、細い路地で昭和の盛り場の残滓と出会う。まぁ昭和と言うか、今でも木更津屈指の盛り場ですが。

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昼間なんでここに人がいないのは当然として、駅前メインストリートである富士見通りでさえほとんど人が歩いていなかった。
行けばわかるんですが、とにかく活気がないんです。

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とは言え、房総半島を一周すると千葉県がどれほど田舎かよくわかるし、なんだ、木更津って結構栄えてるじゃん、ってなることは間違いなし。

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ただ、“昔は栄えてた”実績に引きずられて、どうしても寂れたという印象を拭うことができないのである。
ではそんな木更津タウンの現在を引き続き見て行きましょう。

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ボウリングにゲーセンが併設された「木更津セントラル」。(2012年閉館)
巨大な構造物も廃墟となってしまえばそれまでである。人々の想い出ごと、やがて壊されてしまう運命に儚さを感じる。

ちなみにここ、園子温監督の『地獄でなぜ悪い』のロケに使われています。しょうもないクソB級映画ですが、興味ある方はどうぞ。個人的にはこういうの嫌いじゃないんですけどね。

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東京ベイプラザホテル方面へ向かう先には、なんだかよくわからないセンスのスナック。

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そして、川沿いの風景がこう。どうですか、たまらなく風光明媚でしょう(笑)

(2ページ目へ続く)

コメント

  1. maru より:

    旧金田屋洋品店とか、まだ残っていたんですね。
    映画館は更地ですか~。
    あの「ハマコ-」さんが若いころ赤線にいりびたっていたようです。

    • machii.narufumi より:

      レトロ建築はよほどのことがないと壊されないと思いますよ~。
      おぉ、なるほどハマコーさんって木更津の学校に通ってたんですね。

  2. 本吉 昭彦 より:

    初めまして、地元木更津の写真を探しこちらにたどり着きました、
    実はボランティアで、現在と昔の比較写真展を企画しております、
    そこで、引用元を明記しますので。写真を使用させていただきた
    く、そのお願いでございます。宜しくお願いたします。

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