新庄からこの日泊まる予定の湯原温泉へ向けてクルマを走らせていると、お隣「美甘宿」の案内板を見かけたのでちょっと寄って行くことにした。
地図で見ると、国道をそのまま真っすぐ行くと旧出雲街道。
旧街道をよけるような格好で国道が敷設されたところから見ても、町並みを残そうとする意思が働いたことは明らかだった。
美甘神社。この地域の氏神であろう。
なお、読み方は「みあま」じゃなくて「みかも」となる。
美甘宿の町並み。
平入りの古い町家が点在している。
雰囲気的には厨子二階っぽいけど虫籠窓は皆無。
白壁で統一されているわけでもなければ、海鼠壁や袖卯建、格子がよく見られるわけでもない。
何ていうか、掴みどころがない。
かなりフリーダム。
ただ、よく見ると軒先に何かぶら下がってる家が多い。
風鈴かな?と思って近づいてみると・・
美甘の伝統工芸品である「つるしてまり」。
なるほど、手まりね。
この為、てまり街道なんて呼ばれ方をすることもあるそうな。
美甘宿はほぼ直線的に900mほど続く。
保存整備から一般公開されたり、現代的なリノベーションによってゲストハウスに生まれ変わった、なんて建物もなく。
ただただ住民が暮らす生活の場という感じで、観光の要素は皆無だった。
『川西醫院』と書かれた元医院の建物。
「御前酒」は、同じく真庭市内の勝山にある蔵元が醸すお酒。
裏手に回ると煙突が残っていた。
元々は造り酒屋だったんでしょうな。
全体的に石州瓦の屋根が多い。
ただ、全部ではなく普通の黒っぽい瓦の家もそれなりにある。
この家はなかなか雰囲気があった。
昔の屋号を「松屋」と言ったそうだが何を商っていたのだろうか。
そう言えば古民家カフェが一軒あった。
「香杏館」。
こーきょーかん、かな?
美甘宿の南側を流れる新庄川の堤防沿いは桜並木が有名で、春には大勢の人が訪れるそうだ。
という訳で、ここは行くなら春がオススメとなる。
[訪問日:2021年5月2日]
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