かつて三大遊廓と言われた古市遊郭。
その名残を探し、参宮街道を歩いてみた。
資料館の北側へ向かう。
参宮街道は、幹線と幹線をつなぐ抜け道のような扱いになっているのでまぁまぁ交通の便が悪い。
前日は内宮から麻吉旅館まで頑張って歩いたけど、2.5kmぐらいある上に途中から上り坂になって、酷暑の中クソ重いスーツケースをガラガラ引きながらお伊勢参りの過酷さを身をもって体感しました。
なので、ここらに来るなら車があったほうがよいと思う。
一応、近鉄の五十鈴川駅から歩けるけど、道がわかりにくいのであまりオススメはできない。
さて、ではそろそろ現在の参宮街道の様子を見ていきましょうか。
古市遊郭の名残を探して
麻吉旅館は少し奥まった場所にある。こちらは旅館から街道に出たところに立つ古民家。
こんな感じ。距離にして60m。
そしてこちらが現在の参宮街道。
ただただ、ただの住宅街。
そろそろ本編終了ってレベルで何もなさそう。
古市は丘陵地帯だったこともあり、のちに内宮と外宮をまっすぐつなぐ道(現県道32号)がつくられ、遊郭も衰退。
さらに、戦時下の空襲がダメ押しとなって古い建物はほぼほぼなくなってしまった。
否。
あるんです。
油屋跡に。石碑が。
石碑だけだけど。
こんな位置関係。
ふっつうの民家の前にぽつんと石碑が立っているだけ。ちょっと拍子抜け。
真下には近鉄が走る。この線路を引くときに、油屋跡地は切り崩されてしまったんだそうな。
そしてこちらが備前屋の跡地。
ここも石碑だけ。
一軒だけ、「んん?」と思った建物。
全体的な意匠もさることながら、このタイル貼りの円柱。
想像力を掻き立てられる。
紹介できるようなものはこんなもん。
期待してなかったとは言え、三大遊廓として名を馳せた場所としては少々寂しいところ。
それでも、歴史を想像しながら歩くには古市はいいところだと思う。
お伊勢参りに行くときは、麻吉旅館に泊まり、伊勢古市参宮街道資料館と古市散策の“歴史満喫コース”という少し変化球なプランをオススメしたい。
[訪問日:2017年7月16日]
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