島根県にある山陰の小京都、津和野。
後編は殿町通りを中心に見ていきたい。
前編で書いた本町通りは町人町、そしてこれから紹介する殿町通りは武家町と江戸時代には明確にまちが分かれていた。
鯉が泳ぐまち
津和野の保存地区を語る上で外せないのが、殿町通りの水路とそこで悠然と泳ぐ鯉たち。
江戸時代に庭で鯉を飼う習慣があったとかで、明治時代にこの水路を整備して鯉を放流。
まぁこれはこれで風流でいい感じなんだけど、ちょっと鯉さん太り過ぎじゃないか?
聞くところによると、観光客がえさをやるようになってからぶくぶく太ったとのこと(笑)
まぁいいか・・もりもり食べて大きくなれよおまえら!
大正時代の建物である津和野町役場。
なんとここ、いまだに現役というからすごい。
白壁が往時の雰囲気をよく伝えている。腰壁がなまこなのが特徴的。
藩の家老職を代々務めた多胡家の武家屋敷、その表門が殿町通りに残り武家町の風情を今に伝える。
その先の交差点までが保存地区の範囲。
津和野川の川べりもまた風情があっていい。
日本五大稲荷のひとつ、太鼓谷稲成神社の大鳥居と狛犬。
ここまでで本町通りと殿町通りを見てきたけど、本町通りには両側に並行する通りがあって、そこまでが保存地区の範囲なので、最後にそのあたりへ行ってみる。
それにしてもホントいいところだよなぁ。
魚町通り。
その名のごとく、江戸期には魚棚(魚屋のこと)が多かったところで旅館も多かったそうな。
旅館は今も残っており、こんな純和風なお宿が一軒。
本町通りから鉤型(江戸時代の名残)に曲がった先にある祇園丁通り。
そこには「鯉の米屋」という、??となりそうな米屋。
なんとここ、店内にある中庭で鯉を飼っており、自由に見学ができる。
それにしてもすごい数…。
店内も結構渋くていい感じ。
店構えが素敵な郷土料理屋さん。
特に渡り廊下がいい。
前編で紹介した河田家具店。
ここ、ビックリするほど奥行きが長くて、遠くに見えるおっさんが立ってるあたりが和菓子屋の店舗。
長すぎだろう…。
こちらが前夜お世話になった「おやど 原田屋」さん。
朝食会場で隣になった熊本から来てたご家族が、以前仕事で神奈川にいたというので大層話が盛り上がって・・というのが津和野滞在中のハイライト。
はじめて歩くまちとの出会いよりも、人との一期一会のほうがあとあとになって旅の思い出として強く記憶に残るものだと思う。
山陰の小京都、津和野。
いい町だった。
[訪問日:2017年8月14日]
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