古湯に遊里あり。和歌山・南紀白浜の「新地」を訪ねて

和歌山県
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銀座通りの一本南、並行する裏路地へと足を踏み入れた。
すると・・

どどーん。

 

こ、これは一体・・

 

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九十九荘

結論から先に言うと、かつてお茶屋だった建物である。
おそらく、現在も唯一当時の姿のまま残る白浜新地の生き証人だ。

電柱に残る「新地」の文字

そう、このあたりは昔は『白浜新地』と言った。
電柱にも残っているし、年配の方は今も普通に「新地」と呼ぶらしい。

おなじみ、昭和30年の『全国女性街ガイド』には白浜について以下の記述がある。

湯崎は有馬温泉とならんで歴史的古湯だが、戦後は白浜温泉で通る湯の街。淫蕩の湯の里としても天下に英名を馳せている。

芸者と酌婦を合わせて二百名。どちらもどっこいどっこですれっからし族。大阪からがたがた来て教育するからいえぬ枯れた字で“忠君愛国”を書いて見せる。六十六軒に二百三十四名。

なんちゅー酷い言われようだ。。

温泉街だし、遊郭って感じよりは旅館に芸者や酌婦を呼んで遊ぶ形態だったのかな、と予想。
それにしても、66軒もどこにあったんだろ。

とまぁ、そんな白浜新地だったわけだけど、まずは目の前のこの巨大な建物の紹介をしなければならない。

飾り窓が実に艶っぽい・・

昭和9年にお茶屋として建てられ、当時は「中松席」と言ったそうだ。
で、今から10年ほど前にリノベーションされ、なんと今は1日1組限定の旅館となっている。

旅館の名は「九十九荘」。

あれ・・さっきどこかで?

そう、前頁で見たバーの名前が「九十九」。
実は運営会社が同じ。

詳細は公式サイトに譲るけど、4名まで36,000円で同一料金。
もちろん温泉も引かれていて、食事はないけど一棟貸しで温泉付いてこの値段だったら悪くないと思う。

遊郭好きな方々とオフ会で来るのが一番理想的かなぁ。

ときどきそういう話をする人もいるので、今度会ったときにでも聞いてみよう。
まぁたぶん、その前にこの記事読んでくれると思うけどw

矢羽根貼りの戸袋。

飾り窓をアップで。

もういっちょ。

 

裏通りを突き当りまで行くと、右手が銀座通り。

左手は、坂を少し登ったところに山王神社があった。

案内板を読んでみると、白浜新地とかなり密接な関わりを持つ神社だった。
新地の守り神だったそうで。

(3ページ目へ続く)

長くなったけど、次最後!

コメント

  1. maru より:

    先日群馬の富岡製糸場を見学してきたけど
    周辺に飲み屋街があり料亭もあって、おかしいとおもっていたら
    やっぱし、遊郭跡だったみたい。
    特徴的な建物はのこっていないけど小さなスナックがおおいです。

    なにかの機会に!

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