Let’s酒蔵ウォッチング!酒都・西条をそぞろ歩こう

東広島市の西条は、灘、伏見と並ぶ『日本三大銘醸地』、つまり酒処である。
西条駅の東側、西国街道(旧山陽道)沿いには醸造場が立ち並び、歴史ある町並みは「西条酒蔵通り」の名で広く浸透している。

灘と伏見は何か聞いたことがある、という人も多いだろう。ただ、西条についてはよほどの酒好きか広島人ぐらいしか知らないのではないかと思う。

それほど、広島という土地が酒のイメージからかけ離れている。

かく言う筆者も、今ほど日本酒を嗜まなかった頃は西条の名前すら知らず、東広島って広島大学があるところだよね、ぐらいの認識しかなかった。

さて、ではそんな西条の酒蔵通りをぶらぶら歩いてみるとしよう。

赤レンガの煙突と石州瓦の屋根が風情を醸しまくる路地裏風景。
この、訪問者を一撃で虜にしてしまう凄みが西条スタンダードである。

賀茂泉酒造

現在は7社の酒蔵が点在する酒蔵通り。
この風景はいかにして出来上がったのか。このへんで少し歴史を紐解いてみようと思う。

元々は宿場町だった

先ほど西国街道の名を出したが、ここは元々「四日市宿」と言う宿場町だった。
人が集まる場所に酒造りが生まれ、ただ幕府の統制もあってはじめは宿場内で消費されるに過ぎない規模だった。江戸初期の話である。

明治に入ると、交通の発達により上方から酒が流通してくるようになり、酒造家たちはそこで灘の酒の美味さに衝撃を受ける。

これじゃあかん・・勝てない、と努力による改良を重ね、時間をかけて“西条ブランド”を確立して行った。

福美人酒造

その頃から酒造業が急成長を見せ、同時に鉄道の開通によって宿場町としては弱体化していき、『酒造のまち』、“酒都・西条”になっていった。

そして、冒頭に書いたとおり、兵庫の灘、京都の伏見と並ぶ「日本三大銘醸地」と呼ばれるまでになった。

西条酒の特徴

西条では、銘酒を醸すための条件として、「気候」「水」「米」3つの要素があるそうだ。

気候

冬は雪が降るほど冷え込み、昼夜の温度差もあるため寒仕込みに適している。

酒造に適した龍王山の伏流水を地下から汲み上げている。そのため、各酒蔵は自前の井戸を所有している。

東広島付近が県下を代表する穀倉地帯となっており、品質の良い酒造好適米を栽培している。

酒処 = 米どころ、とはよく言ったものだが、特に米が意外だった。なるほど、気候、水はともかくそこで良い米が穫れれば酒造りが盛んになるのも納得だ。

マンホールのデザインが秀逸すぎる

なお、今回、いつも以上に気合いを入れて色々調べたりしているのは、他でもない。

筆者が日本酒を好きすぎるガチ勢だから。ただそれだけである(笑)

もし仮に、来月からどこか好きな県に移住してよい、と言う指令が下されたら、迷わず酒処を選ぶだろう。

もう少し欲を言えば、温泉、登山、アウトドア、酒、海がある、このあたりが条件になると思う。

これ、新潟以北の日本海側だよな…

賀茂鶴酒造

白壁の酒蔵が美しい賀茂鶴酒造。

ちなみに、ここ西条の酒は、灘の「男酒」に対して「女酒」と呼ばれる。
つまり、甘口が多い。

 

この酒蔵通りでは、毎年10月に「酒まつり」なる一大イベントが行われる。
全国約1000銘柄の日本酒の試飲ができるとか何それヘブンかよ、絶対行くわ!

とか思ったあとに知ることになった事実。

本年の「酒まつり」は、新型コロナウィルス感染症拡大の状況に鑑み、例年同様のイベントは中止とし、オンラインでのイベント開催とさせていただきます。

くそ、コロナ死ね…

右手が観光案内所になっているこの建物。「くぐり門」というらしい。

酒まつり、来年こそ行きたいぞ。

 

亀齢酒造(明治元年創業)

ここには7社の酒蔵があると書いたけど、結構狭いエリアに密集している。
これは、創業当時、酒造りに適した水が湧いたのがこのあたりだけだった、という理由による。

まぁ、そんなわけで散策するほうとしては歩きやすいのでありがたい。

(2ページ目へ続く)

コメント

  1. 同行二人 より:

    実は西条に住んでいたことがありますが、酒まつりの開催時は酒蔵の見学し放題ですよ。あと、国立酒類総合研究所の利き酒部屋が素晴らしいです。

    • mast-mo より:

      伊予西条の間違いかと思いました(笑)
      ちょっと今度その辺の話詳しく聞かせてください!