旧三枡楼、「旅館 橋本の香」は2階が客室になっている。
各部屋を順に見て行こう。
館内を見る《2階》
この広い部屋は、No1遊女が使う部屋だったそうだ。
色とりどりのガラスを配した、旧街道に面した廊下の窓。
かつてはこの窓から遊女が手を振っていたのだろう。
楕円形をした圧巻のステンドグラス
旧三枡楼のステンドグラスはただの幾何学模様ではなく、花などが描かれている。
意匠性の高さが伺えるが、三桝楼は橋本では高級店の部類に入る妓楼だったそうだからそれも当然なのだろう。
確かにこんな建物は、壊してしまったら二度と建てることはできないだろう。
遊郭建築に限らず古い日本建築ではよく耳にする話だが、こうして“本物の職人芸”を目の当たりにするとさすがに首肯せざるを得ない。
「もったいない」「こんな立派な建物なのに…」
とりわけ遊郭跡の場合はその歴史のみならず、住宅に転用しづらい間取りや大きさ、修繕費の高さがハードルとなってこういうことを言う人は多いがなかなか買い手が見つからない。
結果、解体され戸建てや駐車場になるケースが非常に多い。
思いを実際に行動に移された政倉さんは純粋にすごいと思うし、ときどき泊まりに行って応援したいな、と。
これを読んだ皆さんも是非泊まりに行ってほしい。
公式サイトにも載っているが、「火療」という中国の伝統療法の施術を受けることもできる。(もともと本業はそっち)
※久しぶりに見たら公式サイトなくなっているようですね(2024年4月追記)
ちなみに筆者はご主人に足裏マッサージをしてもらった。
政倉さんは日本語が堪能だが、旦那さんは片言程度。
あまり日本が長くないのだろうか。
不思議なご夫婦だった。
さらに政倉さんは、3軒隣の「旧第二友栄楼」も私財を投げ売って買い取り、昨年末に中国茶カフェ「美香茶楼」として再生させている。
本当にすごい行動力…。
また近いうちに橋本に行かなければいけなそうだ。
今度はお茶を飲みに。
旅館 橋本の香
京都府八幡市橋本小金川2
090-8375-8761
京阪電車「橋本駅」より徒歩2分
https://ryokan-kaori.com/
コメント