寺内町と銘酒の町。大阪、摂津富田探訪記

大阪府
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続いて、富田で最も古い集落「西富田」付近を歩いてみよう。

このあたり、現在の住所は「高槻市富田町6丁目」となる。
蔵造りが立つ府道から北へ曲がる。

かつての集落は、軽自動車さえすれ違えない幅の路地に沿って形成されていた。

そして、明らかに商家風の立派な建物が多かった。

集落の東側を南北に貫く「大坂道」。

大坂道を北上すると、やがて市場通り(富田街道)にぶつかる。

天保4(1833)年に建立された道標。

道標の北側にある「普門寺」。

創建は南北朝時代と言われており、一時期室町幕府の管領細川晴元や14代将軍足利義栄が滞在し、「普門寺城」と呼ばれていたそうだ。

さらっと書いてるけど、結構すごいことだよ、これ?

お隣に立つのが、普門寺の鎮守社とも言われている「三輪神社」。

銘酒の町だけあり、祀られているのは醸造の神様である。
境内にはとんださけを作っていた酒造の菰樽が奉納されているのでお見逃しなく。

そろそろ散策も終盤へ。
4月だったけど、歩いてると汗ばむような暑い日だった。

江戸時代に栄えた本照寺。
寺内町からはじまっただけあり、富田のまちは寺院が結構多い。

再び戻ってきたここは東岡宿の西門跡。
最後にある場所を見に行ってこの日の散策を締めようと思う。

跡坂

実は富田は南向き斜面の台地のまち。
地味に坂道や石段が多い。

名の由来は、一説には「普門寺の後にある坂だから」と言われているらしい。
“後坂”じゃないのはよくわからないけど。

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壽酒造

とんださけを醸すもう一軒の酒造場がこちらの「壽酒造」さん。
文政5(1822)年創業、おぉ、今年でちょうど200年だ。

おめでとうございます!

で、この日初めて知ったんだけど、この壽酒造さん。
週末に蔵を開放し、まさに“蔵出しの酒”を楽しめる「クラノミ」なる楽しげなイベントを行っている。

コロナ禍で以前より頻度が減ったり緊急事態宣言で中止になったりしながらも、この日以来ときどき顔を出すようになった。
これまで5回ぐらいは行っただろうか。

主力は「國乃長」という銘柄で、個人的には吟醸生貯蔵酒がお気に入り。
ビールも作っていて、これも普通に美味しい。

料理は売ってないので持ち込みになるが、関西在住の飲兵衛の方は足を運んでみてはいかが?

 

こんなところで、寺内町と銘酒の町として栄えた富田の町並み紹介を終えることと致します。
お後がよろしいようで。

[訪問日:2021年4月10日]


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