石段街で有名な「伊香保温泉」の裏表のギャップが激しすぎてびっくりした

石段街で有名な群馬県伊香保温泉。
個人的には「頭文字D」に登場するイメージが強い伊香保温泉だが、兎にも角にもようやく来れたわけである。

普通の観光客やリア充氏であれば、石段を登って温泉饅頭を食べて伊香保神社で参拝してそして夜はホテルで温泉と料理を愉しむ。
たぶんその辺りしか視界に入らないであろう。いや、その必要すらないというのが正しい。

ところが、石段を登っていると廃業した旅館が一軒目についた。
メインストリートにあるということでこれは嫌でも目につく。

湯の香通り

そして、おもむろに「湯の香通り」なる路地を折れると事態は一変する。

斜め取っ手が赤線地帯を思わせる。そこには「THE 場末」な空気が支配する一角があった。
石段街から徒歩30秒で何という変わりようか。

さらに廃業した居酒屋があったり・・

どんつきには廃業した旅館もあったり。
寂れてると噂では聞いていたが、いざこうして実態を目の当たりにすると寂寥感に胸を衝かれる。
これが天下の名湯の成れの果てなのか。

石段を登っているときは軽やかだった足取りも、次々と目の前に突きつけられる現実に少しずつ重みを帯びてくる。
だが、あくまで現実は現実。しかとこの目で見て受け入れなければならぬ。

伊香保の見どころは石段街の東側にあるそうなので、適当な路地を折れてそちらのほうへ行ってみることにする。

なおも進むと、段々と路地の雰囲気が妖しさを増してくる。
立ち止まる理由もないのでどんどん突き進む。

ああぁ・・これはひどい。
栄華と零落は表裏一体である。もはや時代の波には抗えない。

しかしこの廃墟率の高さは異常。
一体伊香保に何が起きているんだ。

これは・・
いかにもちょんの間として機能していたかのような佇まいのアパートがあった。
実際伊香保と言えばその手の商売がお盛んだった温泉街で、手元にあるルポ本でもその体験談が綴られているものがある。

玄関まわりにピンクタイルがあしらわれたみやげ屋があった。
赤線時代に建てられたモノのような気がする。

まるで秘密の抜け道のような裏路地にバラックが見える。気がついたらそっちに足が向かっていた。

これぞ魔窟・・という趣き。
石段街から見てきたが・・何という振れ幅の大きい街だろうか。これぞまち歩きの醍醐味。
段々楽しくなってきた。いやこれほんと。

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