暖かくなってくると無性にどこか行きたくなるのがバイク乗りの基本属性で、ただし筆者の場合末期的な花粉症持ちのため、そういうテンションになってくるのがだいたいGW前後と普通のライダーより少し遅い。
そんなわけで4月末。春の陽気に誘われ日帰りツーリングにくり出した。すでにタイトルから盛大にネタバレしてるけど、行き先には丹波篠山を選んだ。
理由はただひとつ。自宅から約60kmと、日帰りには格好の距離だったことだけである。
丹波篠山と言えば黒豆と丹波栗。そしてぼたん鍋も有名。とにかく山の幸が豊富で食べ物がおいしいイメージが強い。
一方、五万石の城下町として栄えた篠山には武家町や商家町が築かれ、今なお往時の雰囲気を色濃く残すエリアがある
旧商家町の町並み
篠山の町並みは、篠山城跡、武家町、商家町などを含む40.2ヘクタールのエリアが重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)に選定されている。時間があれば全部見たいところだったけど、昼過ぎに出発してすでに15時をまわってたのでこの日は商家町のみ。
商家町は篠山城の南東、河原町にあり一般的には「河原町妻入商家群」という呼び名がついているらしい。その名のとおり、建物のほとんどが妻入りとなっているのが特徴。
醤油屋を営んでいた西坂家住宅は、江戸時代の建物。
明治時代初期に建てられた川端家住宅は、通りでは珍しい平入り。
通りを歩いていてよく目につくのがこの「出格子窓」。
旧商家町は東西に約700m。江戸時代末期~昭和戦前期の町家が立ち並ぶ。間口が約3間(≒5.5m)、奥行きが20~60間の敷地割が多い。
外壁は見ての通りで白漆喰が多く、中二階となっている二階の窓は虫籠窓か出格子窓が標準仕様。建物自体は整然な印象なんだけど、無電柱化されていないのでそこがちょっと残念かな、と。
※令和3(2021)年に念願の無電柱化が実施され、整然とした町並みに生まれ変わりました
こちらは「丹波古陶館」。丹波篠山は六古窯のひとつ「丹波焼」の産地である。
黒漆喰の町家。実はこれ、本屋さん。
突然、まがまがしいほどの重厚感を持った卯建のついた半洋風の建物が登場。これだけとてつもなく異色でかなり目立つ。
意匠的に明治~大正頃に建てられたのかな、という感じがする。
700mともなると、結構建物も見どころも多くて案の定1ページじゃ収まらなかったのでもう少しだけお付き合いください。
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