門司中央市場から少し海寄りの場所に、「栄町銀天街」なるアーケード商店街がある。
ここは昔から門司港地区におけるメインの商店街だった通りで、地元民向けの個人商店が軒を連ねている。
中央市場が食品中心なのに対し、それ以外の小売店が並んでいる印象。
栄町銀天街
約300mのアーケードは、あまり古臭さを感じさせず、むしろ小ぎれいな印象さえ与えている。
栄町銀天街の南側にはかつては山城屋と言うデパートもあり、昔は買い物と言えばもっぱらこのあたりに来ることを指したそうだ。
そんな栄町銀天街でひときわ異彩を放つ超有名物件が、こちらの平民食堂さん。
扉の斜め把手と黄緑色の豆タイルがまんま赤線地帯の特飲店を思わせる、これでも大衆食堂である。
「暫くの間臨時休業致します」の貼り紙は、どうも2000年を少し過ぎたあたりから貼られているらしい。一体いつまでこのままなんだろうか。
昔から続く老舗の商店がある一方で、建物が壊されて駐車場になっていたり閉店してシャッターになっている光景も見られ、現状は少し寂しい様子だった。
商店街が買い物の中心だった時代はとうに終焉し、郊外の大型店やネット通販が台頭する時代。
労働人口が減少し、社会全体がしぼみつつあるこんな時代だからこそ、人とのつながりや協働・協業と言う考え方が今まで以上に大きな意味を持ってくる。
その縮図とも言える商店街にはやっぱりなくなってほしくないし、どんな形でもいいから応援していきたいと思う。
レトロ地区から徒歩5分ほどで行けてしまう栄町銀天街。
商店街、その周辺を歩くと飲食店もそれなりにある。焼きカレーもいいけど、こじんまりした地元ローカルなお店で店主に昔話のひとつでも聞いてみては。
(2ページ目へ続く)
コメント