近代建築とソースカツ丼の町。伝統の港湾都市「敦賀」を訪ねて

福井県
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越前大野から長々と綴ってきた北陸旅。
終わりの見えないエンドレスレインに打たれ続けた史上最低な三日間を奪回すべく、最終日にして初めてお日様の姿を拝むことができた。

そして、猛烈な暑さが戻ってきた…。

残るまち歩きは3つ。
ここから先は消耗戦が約束されていたが、半日ならなんとか耐えられるだろう。

舞台は今庄から敦賀へと移っていた。

敦賀と言えば新日本海フェリーが寄港する北陸の海の玄関口だが、古くは北前船や大陸との交易でも栄えた国際商港だった。

ところが港湾拠点だったがゆえに空襲で標的にされ、大部分を焼失してしまったので古い町並みと呼べるものはほとんど残っていない。

今、かろうじて昔を偲ばせる風景が見れるのは「敦賀市立博物館」が立つ博物館通りのあたりである。
まずは博物館から見てみることにしよう。

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敦賀市立博物館

1927(昭和2)年に竣工した旧大和田銀行本店の建物を改築した博物館で、ここでは敦賀の歴史を学ぶことができる。

銀行時代の大金庫。

3階講堂にはステージの設備がある。

大和田銀行が竣工した昭和2年当時の初代エレベーター。
これがなんと北陸初のエレベーターでもあったとのこと。

この大和田銀行本店は銀行でありながら公共施設でもあって、レストランや集会場も備えた広く市民に開放された建物であったそうだ。

館内は有料だが、建物がとにかく素晴らしいので是非とも見学されることをお勧めしたい。

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わずかに残る古い町並み

住所的には相生町となる、博物館通り。
ここにかろうじて伝統的家屋が点在している。

要所々々に昔の町名について説明した案内板がある。
なるほど歴史があるのはどうやら本当のようだ。

「ふくいの伝統的民家」と書かれた商店風味の建物。

西へ行くとT字路にぶつかる。ここが最も、というかほぼ唯一のフォトジェニックポイント。

正面の建物は1624年創業の「敦賀酒造」。
敦賀唯一の酒蔵だったが、2005年に廃業。

つまり現在敦賀に造り酒屋は一軒もないのだが、来年春の北陸新幹線開業に照準を合わせ、市内の米と水で醸す“地酒復活プロジェクト”なるものが粛々と進行中だと言う。

なかなか楽しみなニュースなので、出来上がったら是非一杯頂いてみたいと思う。

旧敦賀酒造向かいの古民家。

なんか物足りないけど見るとこないんだからしょうがない。
まち歩きはここらで切り上げよう。

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敦賀赤レンガ倉庫

敦賀で観光と言えば真っ先に上がるのが日本三大松原の「気比の松原」とここ「赤レンガ倉庫」。
気比の松原は前に行ったことあったので、この日は赤レンガに寄ってみた。

国際的な商港だった敦賀に異国の文化が垣間見られるのもご尤もな話で、これは1905(明治38)年に石油貯蔵用の倉庫として外国人技師の設計によって建設された代物。

2009年には登録有形文化財の選定も受けている。

北棟の「ジオラマ館」と南棟の「レストラン館」があって、前者では昔の敦賀の町並みを再現したジオラマが見られる。(※有料です)

時間なかったので外観だけ。

赤レンガ倉庫の横には懐かしの「キハ28」が静態保存されている。

敦賀市が鉄道と港の町であるという由縁と、かつて小浜線で「急行わかさ」として走っていた車両でもあるということから市が大阪の企業から取得し、2018年からここで展示されているとのこと。

2000年まで現役だった車両で、筆者も小さい頃に乗ったことがあるので素直に懐かしいな、と。

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福井に来たので

福井でグルメと来れば何はともあれヨーロッパ軒のソースカツ丼が有名。
ずいぶん前に福井市内で食べたことがあって、すごく懐かしい気持ちで店に入ったら

 

敦賀のヨーロッパ軒は暖簾分けした別物ということを現地で知って衝撃を受けた。
確かに箸袋にも「敦賀 ヨーロッパ軒」と書いてあった。

今度福井に行くことがあれば食べ比べてみようかな。。?

おしまい。

[訪問日:2021年8月15日]


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