2021年のお盆期間は本州に前線が停滞し、記録的な大雨となった。
おかげで違う意味で思い出深い旅となった4日間を、少しずつ記憶から掘り起こして並べて行こうと思う。
あの夏、筆者はクルマで北陸へ旅に出た。
はじまりの地に選んだのは、北陸の小京都の異名を取る「越前大野(福井県大野市)」である。
初日は朝から荒島岳に登り大野に着いたのは14時頃だった。
午前中はなんとか保った天気も、この頃にはすでに雨が降り始めていた。
観光駐車場からスタートし、手始めに「七間通り」へと向かった。
About 越前大野
雲海で有名な越前大野城の城下町として発展した福井県の大野市。越前大野城は織田信長の家臣で飛騨高山の初代藩主でもある「金森長近」が築城した。
同時に、碁盤の目の城下町を整備し、水路を張り巡らせるなど特に「水」の利用を重視。
町割りが京都っぽいことで、大野は『北陸の小京都』や『越前の小京都』と呼ばれている。
なお、北陸の~と聞くと金沢を連想する方がいるかもしれないが、金沢は「※全国京都会議」から脱会して小京都を売りにする路線からは結構前に撤退している。
って言うか、個人的な主観だけど金沢ってそんなに京都っぽくないのよね。
※京都に似た街並みや文化を持つ自治体が加盟する団体。「小京都」と名乗る為の免許状のようなもの
城下町は東西、南北にそれぞれ6筋とわかりやすい町割りになっている。
もちろん雨中全部歩く気なんてさらさらなかった。
この七間通りでは春分の日から大晦日まで「七間朝市」が開かれる。
実に400年以上の歴史を誇る息の長い朝市である。
もちろん各通りにはそれぞれ特徴があるわけではあるが、ここは大店の商家が立ち並ぶ通りで豪商が多く居住していた。
ちょうど城の正面ということもあって、いわゆる「大手道」として栄えたそうだ。
今でも現役の商店が多く、平入りの古そうな町家が比較的よく残っている。
袖壁が特徴だそうだがなるほど、いかにも、と言った感じだった。
そう言えば、このあたりでいきなり警察官が近づいてきて職質を受けたことを思い出した。
なんか近くで強盗か何かの事件があったようで警ら中だという話だった。
観光で、しかも大野は初めて来ましたみたいな話をしたけど、いやそもそもさ、、
登山の格好してカメラ提げた観光客風情の奴が凶悪犯に見えるかって話で(笑)
まぁそんなこともありましたが、北陸の小京都はいい町並みでした(笑)
明治34(1901)年創業の南部酒造。
名水の町に銘酒あり。やはりこれは真実だと思う。
無料の休憩所兼観光案内所の「元町会館」。
散策でへばったらここに立ち寄りましょう。
寺町通り
金森長近は城下町を整備した際、町の東端に寺を集めて「寺町」をつくった。
現在も約20の寺院が集積する寺町通りが南北に伸びている。
寺町と言うのは別に珍しいものではなく、金沢の寺町台や津山の城西地区などのように城下町で見られたりする。
ただ、同じ宗派の寺を集めるものが一般的なのに対して、大野では9つもの宗派が混在していてこれはなかなか珍しいという。
これは城下を支配しやすいようにするための策だそうだが、金沢が一向宗以外を集めたのと同じことだろう。
雨で濡れた石畳が風情を感じさせる。
でもなんか映えないんだよなぁ。青空、桜、紅葉・・こういうのが欲しい。
石灯籠通り
寺町通りと直交する「石灯籠通り」へ。
入口にはレトロな洋風建築。
名前のごとく石灯籠が並ぶ通りで、昔は「石灯籠小路」なんて呼ばれ方をしていたそうな。
無料休憩所の「石灯籠会館」。
100年以上続く大野で最も歴史の長い銭湯「亀山湯」。
そんなに古そうには見えないけど。。w
ここらで一旦区切ります。
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