1ヶ月ほどかけてだらだら書いてきた山陰シリーズ(昨夏の遠征の話です)。
長かった旅も、いよいよ本編を持ってクライマックスへ。
最後に立ち寄ったのは山口県の柳井市。
山陰じゃなくて山陽じゃんとか言うツッコミはなしで
行ったことないどころか名前すら知らんかった柳井の駅に降り立ったのは、空からしとしとと冷たいものが落ちてくる気の重い朝だった。
駅から真っ直ぐ北へ。500mほど歩いたところで目的地へたどり着いた。
そこは巷では「白壁の町並み」と呼ばれる、大層人気な・・
ん?なんだ、このやる気のないコイキングみたいな風貌のハリボテの魚は。
うわああぁぁぁぁ
((((;゚Д゚)))
なんかいっぱいおる!!!
こんなのが夜に一斉に光ったらどう見てもホラーだろ!って言いたくなるこいつら。
「金魚ちょうちん」という、柳井を代表する民芸品。
と言っても、別に金魚の養殖が盛んとかじゃなくて、江戸時代にろうそく屋の主人が青森のねぶたを真似してたまたまつくったのが発祥なんだとか。
毎年、夏には「柳井金魚ちょうちん祭り」という一大イベントが催されるそうで。
巨大な金魚が町を練り歩く(泳ぐ?)珍しい光景が見られるよう・・
白壁のまちなみ
さて、ではそろそろ本題へ参りませふ。
古来より商都だった柳井は、江戸時代に藩の積み出し港に指定されたことで飛躍的な発展を遂げることに。
今残っている町割りは室町時代と変わらないと言われるほどで、残る建物は大半が江戸中期から明治期のもの。
約200mという短い区間だが、白壁の商家が密集して立ち並ぶ光景はただただ圧巻。
そんなこんなで、昭和59年に「商家町」として重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)に選定されている。
結構古株の部類に入る。
こちらも柳井の特産品という「甘露醤油」の製造行程が学べる資料館。
敷地内には、醤油の仕込みに使用しているという地下水がこんこんと湧き出ていた。
“料理はもちろん、お茶や珈琲とも相性抜群”のキャッチコピーが素敵。
車だったら持って帰れたのにな…。
やない西蔵。ここで、例の「金魚ちょうちん」を製作してるそうな。
このときの旅は要所要所で天候に恵まれず、最終日はこの体たらく。
松江や倉吉も雨だったし、記憶をたどればどうも山陰とは相性が悪い。
だから柳井は山陽だろうというツッコミはなしで
雨のときほど、駅から近いのがありがたいことはないよね。
駅近の上に、正味5分以内で歩けちゃうコンパクトな町並み。
これほど訪問者に寄り添ってくれる場所というのもなかなかないよなぁと思う。
掛屋という商家があったことからその名がついたというこの路地。
中世につくられた町割りの中で、この小路の下を流れる排水路はそのままの姿で残っており、これは全国的に見てもかなり珍しいことなんだそう。
もちろん路地自体の風情も素晴らしい。
そう言えば表題の件ですがね、皆さん「きんぎょ注意報!」知ってますか?
筆者が小学校の頃に流行った漫画で割と短命だったから、今の若い世代は知らないんじゃないかと。
同年代の方は「あ~あったね」なんて懐かしんでくれると嬉しいです。
途中、雨宿りを余儀なくされるぐらい雨脚が強くなって、こうも降ると流石に気分が萎えてくる。
金魚じゃなくててるてる坊主吊るしてくれよ・・
町並みが短いのでもう端っこ。
白壁なのがでかいと思うけど、こうしてまじまじと見ると統一感があってなかなかきれいなまちです。
明治40年に周防銀行として建てられた近代建築。
現在は市の町並み資料館として利用されている。
元油商だった商家で、南北119m、屋敷面積約800坪という途方もない豪邸。
現在は「むろやの園」という博物館として一般公開。
その対面に建つ柳井日日新聞社。
外壁に・・刮目せよ!!
そんな、どこまでも金魚づくしだった柳井市・白壁の町並み。
滞在時間も町並みも短かったけれど、金魚のせいで印象にだけは残るまちだった。
山陰シリーズ Fin.
[訪問日:2017年8月16日]
コメント
いつも楽しく読んでいます。
私は多分同じくらいの年代です。
だから読んでいてレトロな感じがとても好きでお気に入りのブログです^_^
写真も多くて読みやすいですね。
これからも読み続けます^_^
はじめまして。
いつもありがとうございますm(__)m
そう言っていただけるととても励みになります。
今後もゆるいペースで書いていきますので、どうぞよろしくお願いします^^