神戸のレトロビル散策 旧居留地編[2]

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神戸でもっとも美しい街並みが見られる旧外国人居留地。大丸からスタートし、メリケンロード⇒海岸通⇒京町筋と歩いて神戸市立博物館までやってきたところで再び西方向へ。
海岸通の北側の通りは「前町通」という。

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神港ビルヂング。海岸通から前町通にまたがるビルで1939年(昭和14年)と比較的新しい。1階はCafe Rest 8番館という喫茶店になっているが、上層階はオフィスビルとして使用されている。
いやぁ、こんなビルで仕事してみたいです。一度でいいので。

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旧居留地十五番館

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通りを挟んで反対側に建っているのがこの15番館。旧アメリカ領事館で、旧居留地が置かれていた当時の建物として唯一残っている物件である。
阪神大震災のときに修復工事が行われているが、それでも1880年(明治13年)竣工の建物は実に130年以上この場所に建ち続けていることになる。

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その15番館には、明治5年頃に造られたという当時の地下水道が残されている。日本最古の近代下水道とのことで、レンガを漆喰で固めて造られている。
神戸の旧居留地が近代的な都市計画ができたのは、横浜や長崎より9年遅れたためそれらの経験を活かすことができたからと言われている。

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この15番館、現在は「TOOTH TOOTH maison 15th」という洋風レストランが入居している。

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ふと何気なくWikipediaを見てみたら阪神大震災直後の写真が載っていた。
復元って言うから形くらいは残ってると思ってたらあまりの全壊っぷりに驚愕してしまった。なので130年以上経っているというのはある意味では嘘ですね。
しかしよくここまで直したなぁ。

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前編で紹介した商船三井ビルの裏側。

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そして斜めから。正面もすごかったけど、こっちも負けず劣らずの存在感。
そう言えば紹介し忘れてましたけど、旧居留地の近代建築群は夜間ライトアップしてます。写真撮ろうと思ってはいたものの、滞在中は連日朝から予定がカツカツで、ホテルに戻る頃にはぐったりしてて叶わなかったという何ともお粗末な顛末。

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さらに一本北側の仲町通へ。いきなり目に飛び込んできたのがこの奇っ怪なビル。
ジーニアスギャラリーと言い、どうも大丸の一部なのか、最上階には道路をはさむ本館との連絡通路があった。

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こちらは、今では大丸の一部となっている38番館。1929年(昭和4年)竣工のアメリカン・ルネサンス様式。

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白ベースのビルが多い中で、黄土色のような珍しい色をしてます。1階がエルメス。

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再び京町筋へ戻ってきたところでひときわ目についたのがこちらの日本ビルヂング。

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仲町通の北の通り、北町通へ。三宮第一生命ビルディングの裏手に、かつてここにあったと見られる外国商館の門柱が残されている。
昭和53年、ここにビルを建てた第一生命によって保存された旨が案内板には書かれている。

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(京町筋の東側行ってないけど)そろそろ旧居留地散策も大詰め。花時計線沿いに建つ神戸朝日ビル。旧神戸証券取引所。

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低層部だけレトロ感全開なのは、阪神大震災で被害を受けたのちに、証券取引所の外観を残しながら改築した(いわゆる「ファサード保存」)から。

この神戸朝日ビルの二つ先のブロックがスタート地点の大丸。

というわけで、この日も朝からカメラ片手にレトロな街並みを歩いてきたわけなんですが、同じように居留地が置かれた条約港で、今も洋館が残る函館、長崎、横浜と比べると唯一神戸だけが海から近いところに形成されたため道が平坦で歩きやすかった。

と言いたいところだけど、神戸にはもうひとつ、外国人居住区として山の上に整備された北野異人館街があることを忘れてはいけない。
この居留地スタンダードとも言える高台は、単に見晴らしがよいからという理由と、海を眺めて故郷に思いを馳せることができるからという二つの理由があったのではないか。
推測だけど間違ってないような気もする。

北野のこともいつか書きたいと思う。

【4/20追記】
北野編書きました!

[訪問日:2014年1月2日]

〒650-0037 兵庫県神戸市中央区明石町40 大丸神戸店

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