その昔、花街があった犬山城下町「大本町通り」。
『全国女性街ガイド(昭和30年)』には赤線時代の描写がある。
芸者は八軒に二十五名。赤線も十軒に三十名。宿屋が木曽川をはさみ犬山市<愛知県>と鵜沼町<岐阜県>に分れているが、芸者は県境を越えて簡単にくる。翌朝、十円の犬山城見物料を出して天守閣にのぼると、昨夜遊んだ妓楼が目の下に見え、女がひどけない長襦袢姿で手を振っていたりする。芸者の花代三百円、赤線の泊り千二百円。
特徴的な斜め扉があるこのカフエー調の建物は「コーヒーヒロミ」と書いてある。
どうやら元喫茶店だったようだ。
「カフエー」じゃなくて「カフェー」のほうね。
その対面に建つのがスナックたまの。かつて「バータマノ」だった場所である。
古地図と同じ名前が今でも残ってるとなんか嬉しくなるね。
左が常盤鮨、右が食堂柳川。
いずれも現存。
柳川さんのほうには「小料理店」の鑑札。
玄関回りのタイル貼りが美しい長屋。
何だったかは判らないけどおそらく関連物件でしょう。
こちらは、古地図によれば元歯医者だった建物らしい。
言われてみればちょっとだけ納得できる。
「料理玉正」と書かれたこちらは料亭(サイズ的に料理屋寄りか)だったのだろう。
料理店の鑑札が残っていた。
櫻楽園の有名な遺構は健在だった
そう言えば、「櫻楽園」って何て読むんだろう。
おうらくえん??
で、この長屋が犬山では極めて有名な建物。まだあった。
二階の軒灯がまだあるってのがよいね。
白のボール球はちょっとないだろ、と思うけど。
玄関回りの艶っぽさたるや。
ガラスが欠けてたのでちょっとだけ中を拝見させてもらったところ・・驚くべき意匠が・・!!
これ以上は言えないので、気になる方は現地で確かめてください( ̄ー ̄)
あともう一軒。
元検番の斜向かいぐらいにあった建物。
妓楼っぽくも見えるけど、真偽は不明。
とまぁ、ここもずいぶん前から行きたかったんだけどようやく行けた。
お隣、本町通りも一緒に歩いたのでいつか書こうと思うけど、時間なくて天守閣に上がれんかったのでその日まで寝かせておきます・・w
おしまい。
[訪問日:2019年1月6日]
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