続いて松島新地を紹介しよう。
場所はこちら。
松島新地
※2018年3月、大幅画像追加と加筆修正実施
飛田の次に規模が大きいのが松島新地。
大阪市西区に位置し、地下鉄中央線、阪神なんば線の九条駅から徒歩3分とずば抜けてアクセスがよい。
九条駅前のアーケード。
松島新地の歴史は古い。1869年(明治2年)に市内に散在していた貸座敷を集めて築かれた松島遊郭が前身。海寄りという地の利と一見さん大歓迎の風習で発展し続け、明治末期の最盛期には貸座敷287軒、娼妓4100人あまりととんでもない規模にまで成長した。
そして1926年(昭和元年)には、移転をめぐる事件(松島遊郭疑獄)で日本中の脚光を浴びることになる。
松島新地の入口付近。
元々は今より少し東側(松島公園あたり)にあったのが、大阪大空襲で焼けてしまい現在の位置に移転。
戦後は赤線に移行し、現在では料理店が100軒ほど営業している。
2017年8月、6年ぶりに松島新地を散策。
一度建物や街並みをじっくり見てみたいとずっと思っていたので、午前中を狙って訪問した。
ここは、オープンがだいたい14~15時頃なので午前中であれば余裕で散策できる。
住宅街との境界も曖昧で、エリア内に普通の民家があったりもするのであまり変に身構える必要はないと思う。
ただし、無遠慮になんでもかんでも写真撮ったり、準備中や営業中の料亭の店先にカメラを向けたり、もちろん店内や女の子を撮るなんてのは論外。
節度ある行動を心がけていれば追い返されたり危険な目に遭うことはないので、そこは自己責任でお願いします。
道路の真ん中に街灯が立っている、松島新地のシンボルとも言える風景。
建物を見る
街並みはそこそこに、建物を見ていこうと思う。
外観だけで言えば最もインパクトの強い料亭、「かぐや姫」。
少しだけ特徴的な意匠の料亭「花月」。
ご覧のように、店名は二階部分の袖看板でわかるようになっている。
料亭の横にはマンション。ある意味で最も松島らしいとも言える光景。
松島新地の範囲
料亭があるエリアは、ざっくり言えば上記の地図の範囲内となる。
東西300m、南北200mぐらいだろうか。
とは言え、先述のように民家やマンションも多いので、飛田あたりとはずいぶん雰囲気も違っている。
左手に見えるのが、唯一残されたと言っても過言ではない赤線建築。
現在ではないあまり馴染みのない、特徴的な意匠。
「カフェー建築」と呼んだりもする。
丸窓は、純和風な料亭を思わせる。
まぁ、ここは一応“料亭”ですからね・・w
飲食店に転用された元料亭。
現在は「りとりいと」と言う名前のダイニングとして営業している。
鮮やかな豆タイルが艶めかしい。
システムのことを少し書くと、飛田と同じく顔見せ形式だが料金は少し安い。
シャワーのある店が多く、それを理由に飛田ではなく松島を選ぶ“仲居さん”もいるとか。
アクセスの良さにかけては五新地随一の松島新地。
規模、料金ともに二番手という位置づけだが、その分サービスが良いという話を聞いたこともある。
散策もしやすいので、どこへ行こうか悩んでいるならここは比較的オススメだと思う。
(滝井新地編へ続く)
コメント