牛窓の遊郭の話をもう少ししたい。
先ほどの料理旅館のあたりから港方面にかけて、江戸時代にはここら一帯に数十軒という規模の色街があった。
現在バスターミナルのある場所の、この写真で一番左側の建物は当時のものだそうだ。
こちらの割烹旅館「川源」もまた然り。
ん、川源?ってことはさっきの廃墟は姉妹店的な感じだったのだろうか。
川源さんは裏口のほうが雰囲気がある。
かつて遊客たちはここからコソコソ帰ったんだろうか。
西町
関町から西町へ。
ここの見どころのひとつが、伏見稲荷大社をショボくした感じの「最一稲荷」。(一応本家と関連あり)
手元のパンフレットに「※近日、撤去予定です。」って書いてあるのが気になる。鳥居のことなのか、稲荷神社そのもののことなのか・・
ひときわ目を引く美容院。
登録有形文化財の「街角ミュゼ牛窓文化館」。
大正4年に牛窓銀行本店として建てられ、その後は昭和55年まで中國銀行牛窓支店として使われていた。
普段は無料で見学できるようだ。
本町
地図上ではこのあたりから本町へ変わっている。
街角ミュゼ牛窓文化館の海よりの場所に、明治時代の古民家を再生した「御茶屋跡」というギャラリー&カフェがあったようだ。
しまった、完全に見落としてた。。
吸い寄せられるような路地裏の風情。
それにしても、牛窓の町並みは想像以上に素晴らしかった。古い建物がこれほど残っているとは思ってなかったし、もっと有名になってもいいと思うんだけどな。
エーゲ海とかで推してる場合じゃないだろ。。
さて、本町を代表する景観は何と言ってもこの船溜まりだ。
ここからの眺めは天候も相まって殊更格別だった。
そして、17世紀後半に建てられた「燈籠堂」。
現在のは昭和63年の再建版だが、石垣は創建当初のオリジナル。
燈籠堂の先で、しおまち唐琴通りは北へ進路を変える。
牛窓はかつて造船業が盛んだったところで、このあたりで小さな造船所をいくつか目にすることができる。
東町
最後は東町。
ここの見どころはひとつ。現在「うしまど茶屋 潮菜」として営業している旧若葉屋の建物である。
若葉屋は文政元年に梶屋から材木業部門を分家してでき、名主を務めるほど大きく発展してきました。
750坪の敷地に明治43年から15年間かけて完成した立派な建物で、茶屋や裏座敷やいくつもの土蔵なども配しています。
とある。
郷土料理などが食べれるそうだが、いわゆる「古民家カフェ」の部類に入るだろうか。
牛窓で食事するならここでしょ、って感じのお店になるかと思う。
猫窓
牛窓の名は、牛鬼を投げ飛ばしたという神話に由来するらしい。
牛転(うしまろび)が うしまど に転訛したと。
だが、牛窓より猫窓のほうがしっくりくるかもしれない。
散策中、とある場所で猫に遭遇した。
そしてすぐに気づいた。
めっちゃおる!!!!!
あとで知ったのだが、牛窓は隠れ猫スポット。
目の前が釣り場になっているので餌が手に入りやすいのだろう。
事実、地元のおじさんがわらわらと群がる猫たちに餌付けしていた。
そして、とにかく人馴れしている。まったく人間を恐れない。
至近距離でシャッターを切ろうと接近しても逃げないし、日向ぼっこが気持ちいいのか爆睡してるヤツまでいた。
コイツねw
猫好きなら一度は行きたい!みたいなスポットが全国各地にあるけど、そういうまとめ記事が世にたくさんあるけど、ライターさん!
次書くときは牛窓入れといて!!オナシャス!!
“日本のエーゲ海”と呼ばれる牛窓。
温暖でのんびりした空気感、歴史ある町並み、そして猫の楽園。
青い海や白いホテルではなく、このゆるさこそが牛窓がリゾートたる由縁なのではないかと、筆者はそんな風に思わずにいられなかった。
[訪問日:2020年1月5日]
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