加西市北条町の横尾街道沿いに残る古い町並み、「旧家の家並み」。
ここに著名な建物が2棟、それもほぼ向かい合うように立っている。
1棟目が水田家住宅。
町かど資料館「町かど亭」としてカフェ営業を行っている建物である。
もう1棟が高井家住宅。
嘉永4(1851)年の建築で、水田家住宅ともども登録有形文化財に登録されている。
このアングルから眺める高井家住宅が最高にフォトジェニックだった。
(右手に建つのが旧水田家住宅)
この通り、地元では「横尾歴史街道」と呼ばれているそうだ。
かつてこの街道を京から出雲へ、また、出雲から京へ旅人が往来したのであろう。
こんな面白い建物もあった。壁の色に注目。
ブルーのラインで区切ったビコロール配色。なので厳密にはトリコロールか。
あまり見ないタイプなので珍しい。
伝統的な町家も現代的に手を加えられたものが結構多く、特に外壁や屋根にその傾向が顕著に見られた。
市としても大々的にPRしてないのか、観光名所として推しているような印象はあまり受けなかった。
こんなにいい町並みなのにもったいないよね。
横尾歴史街道、こと旧丹波街道「旧家の家並み」は約1km続いて終わりを迎える。
三叉路に地蔵堂が立っている。
お地蔵様に旅の安全を祈願した人も決して少なくはなかったはずだ。
地蔵堂の右側に、さりげなく道標が立っている。しかも3基も。
手前の一番大きいのが天保7(1836)年の道標で
右 やしろ大坂京
左 明らくじ たん
と書かれていた。
やしろとは加東市内にある社町のことだろう。明楽寺は加西市の北部、そこを経由して丹後方面へ向かう道すじ。そこから「たん」は丹後じゃないか説。
まぁ、丹波の可能性も否定できないので明言は避けますが。
それにしても、北条町の「旧家の家並み」はいい町並みだった。
気持ちいいほど人が少ないのでのんびり散策できますよ。
[訪問日:2020年2月10日]
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