『公設国道市場』があるのは明石市桜町。
この桜町に、明石随一の盛り場が形成されている。
国道市場から徒歩5分ほどの、明石駅にもほど近い飲み屋街は「白雲(はくうん)通り」と言う。
有名な「魚の棚商店街」とは、駅前通りを挟んで反対側という位置関係になる。
そう言えば、明石にはかつて遊郭もあったのだが、存在を知った頃と前後して最後の遺構が取り壊されてしまい、足を運ぶ理由をなくしてしまった。
ちなみに遊郭があったのは、駅前をまっすぐ南下し、錦江橋を渡った先の離れ小島のような中崎2丁目である。
なかなか濃密な盛り場を形成している。
今では神戸や大阪のベッドタウンとしてファミリーばかりが住む町だが、ここが出来たであろう高度経済成長期あたりはやはり客層は漁師が多かったのだろうか。
明石といえばタコ。今でも漁業のイメージは強い。
明石社交街料亭組合
昼間の飲み屋街は静かなもんである。
基本的に人に会わないので散策もしやすい。
密度は濃いものの、それなりに寂れている印象も否めない。
夜に来たらどんな光景が拝めるのだろうか。
白雲通りと、並行する西側の路地に飲み屋が多いようだったが、その間は大部分が駐車場になっておりちょっと寂しい感じになっていた。
そう言えば、桜町にはかつて見番があったという情報があって、と言うことは芸妓もいたという話になろう。
その名残なのか何なのかは不明だが、こんな駐車場を見つけた。
今駐車場になっているところには、かつて「花街ビル」なんて名の雑居ビルもあったそうだ。
やはり花街としての顔も持っていたのだろう。
店主の引退、建物の老朽化。
古い馴染みに支えられてなんとか存続している高度経済成長期頃の盛り場も、今後加速度的に姿を消していくことだろう。
そう思うと、なるべくこの目で見て、写真に収めておこうと。
そういう気持ちになるのもごく自然なことのような気がする。
30年後ぐらいに来たら、もしかしたらすべてマンションになってるかもな。
明石だけに案外あり得そうな話だ。
その頃、まだ自分がまち歩きをしていたらふらっと来てみようか。
本家きむらや
せっかく明石に来たので、創業大正13年、明石焼きの老舗「本家きむらや」さんにお邪魔した。
ちなみに地元では明石焼きではなく「玉子焼き」と呼ぶので覚えておこう。
行列の絶えない人気店だが、開店直後に行ったのでほぼ待たずに入店。
朝飯とも昼飯とも言えないどっちつかずで中途半端な時間だったが、ふわとろの明石焼きに大満足したところで次なる町へと向かった。
まぁ、次も明石市内なんだけどねw
[訪問日:2021年12月11日]
コメント
ガムテープで隠れていますが、お天気を知らせる看板は美容室か薬局の看板ではないでしょうか?私が子供の頃、美容室には万華鏡みたいに色が変わる看板。薬局には時計がついていたり、気温何度と表示が出る看板がありました。写真の看板は、該当する天気図に明かりが灯って、通行人に分かるようにしていたのでは?
裏側にはガムテープが貼られていないのですが、大阪屋と書かれています。
そしてその下にひらがなで「やおや」と書かれているように見えます。(「お」がちょっと怪しいですが)
そうですね。どういう仕組みかわかりませんが、通行人に天気を知らせるものであることは確かだと思います。