兵庫県には「播磨(はりま)」と言うエリアがある。
関西人でなければおよそ耳慣れない名だが、端的に言うと県の南西部。
阪神間を除く海側(山陽側)のことで、最もでかい市が姫路となる。
で、そのエリア内にはそのままその名があてがわれた「播磨町」という町がある。
いよいよどこやねん?という話になってくるわけではあるが、場所で言うと加古川市と明石市の間で、面積が県下の自治体では最小という超スモールタウンである。
播磨町に唯一あるJR神戸線の駅が「土山」という駅で、敷地の一部は明石市というギリギリの立地に位置している。
さて、ここからようやく話の核心に迫ることができる。
この土山駅前に、県内でも屈指の昭和遺産が残っていると言うので意気揚々と現地へ赴いた。
それでは早速ご覧頂こう。
これが目当ての物件。名を『土山共同センター』と言う。
外観からしてもうワクワク感しかしない。
先に基本スペックを伝えておくと、昭和45(1970)年に建てられたRC3階建て、築50年とちょっとが経過した建物である。
1階が商店街で、2~3階が住宅と言う一昔前に流行したスタイルが採用されている。
土山共同センターの中へ
外見ではなかなか入りづらい雰囲気が漂っていたが、何も廃墟屋さん達のように不法侵入するわけではないので安心して足を踏み入れよう。
土曜日だったからかどうかはさておき、蛍光灯がまったくついてないところを見ると開いている店はないと言うことなのだろう。
藤原とうふ店
えっと・・これはあのAE86で配達する有名な豆腐屋さんですかね?w
奥行きは50mぐらいだろうか。
裏側にはしっかり『土山共同センター』と書かれていた。
どうやら建物の外側にも商店があるようなのでぐるっと回ってみよう。
るぅしぃ~
あかん・・ジワジワくるw
南側。
こちらは美容室が1軒だけでほとんどゴミ置き場と化していた。
北西側の角から撮影。
なんだろう・・この角度から見たらめっちゃカッコいい。
先述の通り、シャッターと廃棄物ぐらいしかなくてどうしたもんか・・と思いながら進んでいくと
なんと階段を見つけた!!!!
二階へ上がってみた
冒頭紹介した通り、2~3階は住居ゾーン。
こちらが2階。
3階にも上がってみた。
無住だと思ってたけど住人がいらっしゃったようで。
ちなみにマンション名もちゃんとあって「兵和マンション」と言うそう。
『土山共同センター』というのはいわゆる通称なんでしょうね。
再び東側に戻ってきたのでもう一度中へ。
実は商店街部分、東西に伸びる通路が二本並行していて脇道で繋がる構造。
南側の通路から北側を望む。(逆だったかな?)
北側の通路。
こっちも看板は結構多い。
現役店かどうかは残念ながら判別がつかなかった。
毎週水曜にセールがあって、木曜が定休日だったようです。
今は駅前に「Bivi土山」ってショッピングモールがあるんだけど、昔は土山共同センターがその代わりを担っていたんでしょうね。
階上に人が住んでる以上、建物がなくなることは当面はないだろうけど。
まぁレトロに「絶対」という言葉はご法度なので、興味のある方はお早めに。
現場からは以上です。
[訪問日:2021年12月11日]
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