高松港からフェリーに乗ってふらっとやってきた小豆島。その足でまっすぐ向かった先が「二十四の瞳映画村」であった。というわけで前頁の続きから。
分教場に隣接する、教員用住宅(男先生の家)。
さすがは映画のセットですね。ディテールまで巧緻に再現されていて、はりぼて感はまるでない。
戦前の庶民の家って総じてこんな感じだったのかな。なんて想像を楽しめるのもテーマパークならでは。
おなご先生が教え子たちと出会った教室。あの感動の名場面がよみがえる!などと某通販サイトの売り文句みたいなちんけなセリフが頭に浮かんだ。
まぁ、実は1987年のほうの映画は観たことないのでイマイチぴんと来ないんですけどね。この映画のイメージ、思い出せる情景はすべてモノクロの世界。
教員室には、実際に田中裕子がロケで使用した自転車が展示されていた。
あまりにも無造作に置いてあってビビる。誰かが間違えて乗って行っても文句言えないレベル。
本棚には平成15年8月以降の、おびただしい数の「旅の思い出帳」が並んでいた。
ここを訪れた人、一人一人の思い出が詰まっているわけで、そう考えたらさっきの自転車よりも価値があるんじゃないかと思えてくる。
まぁ書きませんでしたけどね(笑)
キネマの庵
続いては「キネマの庵」。
1950年代の、日本映画の黄金期をそのまま展示してある資料館。こういうとこ大好きです。
なぜか昭和の代名詞として、この手の場所には十中八九置いてあるダイハツミゼットがお出迎え。
『二十四の瞳』が公開された昭和50年代と言えば、GHQによる検閲廃止が契機となり、東映、東宝、松竹、日活、大映が名作を量産した、日本映画の黄金時代の幕開けとなった時代。
こんな風に各社それぞれのブースがあって楽しめるようになっています。
東宝のポスターは『七人の侍』と『ゴジラ』。
1970年代からロマンポルノ路線へ舵を切った日活も、当時はまだ正統派(と言う言い方が適切かどうかはさておき)の作品を制作していたんですよ。
映画好きじゃなければたぶん初耳だと思いますが。
醤油づくりで有名な小豆島だけあって、醤油が買えるおみやげ屋も。
中には、小豆島産の醤油で作っためんつゆでいただく麺処があるそうです。
昭和の映画館を再現した「ギャラリー松竹座」では、『二十四の瞳』が常時上映されている。
映画を観たことない方でも安心して訪れることのできる親切設計となっております。
小さな村の中には見所が凝縮されていて、普通に半日くらいは過ごすことができるでしょう。
行程の都合とは言え、滞在時間1時間の人に言われてもまったく説得力ないとは思いますが(笑)
最近じゃアートの島で売ってる「直島」のほうが人気がある気がするんですが、小豆島には他にも見所がたくさんありますよ。
↑だから見てないやつが言うことではない
四国を訪れた際は、是非是非小豆島へ!
最後は、小説の舞台にもなったオリジナルの「岬の分教場」を訪問します。
(3ページ目へ続く)
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