『二十四の瞳』の舞台を訪ねて渡った瀬戸内海第二位の島、小豆島。
映画村を後にし、最後に向かったのが原作の舞台になった「岬の分教場」。
岬の分教場
明治35年(1902年)8月、田浦尋常小学校として建造された校舎が、廃校となった今でも保存され内部を見学できるようになっている。
そろそろ築120年ですよ。えらいこっちゃです。
明治43年(1910年)からは苗羽(のうま)小学校田浦分校となり、昭和46年(1974年)3月をもって廃校。
壺井栄の小説『二十四の瞳』の舞台となった場所で、1954年の高峰秀子主演の映画のほうでは実際にここで撮影が行われている。
だから身も蓋もないことを言えば、一作目の映画に感動した人であればここだけ訪れればある意味十分だったり。
まぁ目と鼻の先だし、時間がある方は映画村も併せて見たほうがいいとは思いますが。
ちなみに元祖分教場は、入場料大人350円。映画村とのセット券で1000円。セットで買えば240円お得になります。
60年前に、ここであの名作の撮影が行われたんだなぁと。目を閉じればスクリーンの中の情景がありありと蘇ってくる。
この分教場は、当初2つの教室と教員住宅から構成されていたのを、田浦分校になった際に3教室に拡張されたんだとか。子どもが少ないからそれだけの数で事足りたのでしょう。
当時この学び舎で過ごした児童の写真に混じって、若かりし日の高峰秀子も。やっぱり美人ですね。
隣の教室には、ロケ風景の写真がずらっと。壮観です。
これを眺めてると映画の一場面、一場面が鮮やかに脳裏に蘇ってきます。いやこれほんと。
ギシギシと軋む廊下。この音を聞けば、この建物が重ねた歳月と、刻まれた足跡の多さが身にしみてわかる。
廊下に出れば同時に、3つの教室の謎も氷解する。
何の事はない。低学年、中学年、高学年という至極単純な分け方だったというわけ。
当時のまま残されたオルガンには、「二十四の瞳」と題された楽譜。
何やらこの地区で歌い継がれてる唄のようで。YouTubeに動画があったので貼っておきますね。
二十四の瞳の歌
わずか4時間の小豆島観光を終え、高松へと戻るべく再び土庄港へ。
ロータリーには、映画を記念して建てられた石碑。おなご先生を囲むように教え子の名前がずらっと並んでいます。
なんか墓標に見えなくもないな(-_-;)
そして、もうひとつ。
平和への願いを込めて昭和31年に造られたブロンズ像、「平和の群像」。
大石先生と12人の教え子たち。
帰りは遅いほうのフェリーでのんびり戻りました。
高松港まで1時間の船旅。
温暖な気候で、冬でも過ごしやすい瀬戸内海の小豆島。
高松からも近く、日帰り(半日あれば可能!w)で行ける手軽さはなかなか魅力だと言えるでしょう。
名作の世界に浸りたい方は、是非小豆島へ足を運んでみてください。
[訪問日:2014年12月30日]
香川県小豆郡小豆島町
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