昨年伊香保温泉に行ったときの記事を3つほど書いてきましたが、今回が最終回。
本当は二日目は四万温泉と法師温泉をはしごするつもりだったんですが、朝起きたらまさかの「午後から関東全域雨」とかいうスマホを叩きつけたくなるような悲報。
雨に弱し。これぞツーリング旅最大のウィークポイント。
しゃーないので、博物館を出たらそのまま帰路へ。
雨雲レーダーとにらめっこしながら、まだ行けそうだったのでちょっとだけ寄り道。
やってきたのは焼きそばの街、群馬県は太田市。スバルの企業城下町としても有名な街ですね。
こんなとこに何しに来たのかと言うと、まぁいつものヤツです。
駅の近くに赤線だった界隈があるとかないとか。
太田は思った以上に寂れていた
工事中だった駅前を横目に、線路沿いを西へ。ほぼ駅前でこのスペック。
北関東随一の工業都市がこの有様とかちょっと泣けてくる。
太田ってそこそこの中都市でそこそこ栄えてるのかなって思ってたけど、駅前見る限りだとそんなこともなかったようですね。
正直焼きそばのイメージしかないです。
太田焼きそばは厚木B-1グランプリに行ったときに会場で知って、食べてみたら何の変哲もないソース焼きそばで逆の意味で衝撃を受けたという思い出の一品。
一応「日本三大焼きそば」なんだけど、富士宮と横手に比肩するのはちとキツイんじゃないかと。どっちも現地で食べたけどあれほどの個性はないでしょ。
話が逸れましたね。遊里を見に来たんだ。焼きそばの話をしてる場合じゃない。
国道を渡り、なおも進むとすでに引退した飲み屋群が現れた。
遊里臭がする・・目的地は近そうだ。
高崎の記事で書いた通り、群馬は日本初の廃娼県なのでいつも参考にしてる『全国遊廓案内』にはそもそも記載がなく、ここ太田に関してはなんと戦後の『全国女性街ガイド』にも記載がない。
さらに言えば赤線散策の第一人者である木村聡氏の著書にも見当たらない。
艶っぽい丸窓を発見。
まぁ、知ったのは遊里系ブロガーの諸先輩方のサイトに載ってたからなんですがね。
ただ、それしか情報源がないというケースは過去歩いた場所ではひとつもなかったように思う。
有名どころから始めるからそれも至極当然な話で、これも長くやってきた証なのかな、と適当に解釈することにする。
さて、どうも赤線だったのは「太田市本町」というところらしい。電柱の文字が一致する。ってことはこのあたりか。
って・・なんじゃこりゃーー!!
「濱乃家」・・Googleマップ上も同様。名前から推し量るに、割烹店か何かだったんだろうけど・・んにしてもこれは酷い。
奇抜な色彩と奇っ怪な造形を持つ謎の建物があった。
そこから西へ続く脇道へ入ると、すぐさま一風変わった洋風建築もどきが目につく。
ナンデスカコレ。
ファサードはこんな感じ。
実はこれ元病院で、以前は「三吉医院」の看板があったようですが撤去されてました。もしかして解体が近いのかな。
※旧三吉医院の建物は解体されました
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コメント
2018年に訪問したので、妓楼風の建物と和菓子屋のタイルは取り壊されていたかもしれませんが。イラストレーターのキンシオさんが、7文字地名の旅で、新田権右衛門町を散策したラストに、太田駅周辺にやって来ました。東本町18辺りをウロウロしていたら、キンシオさんに声をかけて来た男性が、自ら経営している居酒屋に案内しました。現在よろずや商店と看板が変わっていますが、元お茶屋さんでおばあちゃんが住んでいたという店内は、急な階段や角地に建っていて独特の部屋の構造。窓枠は木で、調度品が全て昭和になっていて、キンシオさんは喜んでいました。居酒屋オーナーは、他にNorthとして現在は営業しているバーを開店準備中だったし、現在更地ななっている東本町17になつかし屋たこ焼きも経営していました。そのたこ焼き屋でキンシオさんは焼きそばを食べて、店のカウンターにイラストを書いて行きました。オーナーは、できるだけこの商店街を残したいと奮闘している最中で、キンシオさんも応援していました。あれから6年経過しました。よろずや商店の建物はまだ残っていて安心しましたが、なつかし屋は無くなっていますね。調べて見ると、すぐ近くの大衆食堂わっしょいに移転したようです。果たしてそこにキンシオさんのイラストはあるのでしょうが?いずれ訪問する予定です。
定さんのコメントでちょっと調べてみたところ、それぞれ妓楼風の建物は2018年2月、旧三吉医院は2020年11月以降のストリートビューでなくなっているのを確認しました。
どちらも今風の住宅が建っていて、つくづく時の流れは残酷だと感じます。
よろずや商店さんも見つけました。細長く独特な建物ですね。こちらも最後が2020年11月なので、それ以降どうなっているかはちょっとわかりません。
そこの路地には古い建物が連なってますが、何気に駅前は再開発がゆるく進んでるので、もしかしたら・・と思わせる一角ですね。
私が訪れのはもう9年も前という事実に、自分ごとながら驚いている次第です。