呑スケの里!多治見・西ヶ原遊郭跡と周辺の渋い町並み

岐阜県
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かつての色街の残照を求めてやってきた岐阜県は多治見市。そこにあったのは生きることに疲れてしまったかのような、ただただくたびれた町並みであった。

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この一角だけ、まったくと言っていいほど生活感が感じられないのである。まるで昭和30年代から時が止まってしまったかのような錯覚に陥ってしまった。

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往時はこの路地も嫖客たちでひしめいていたのであろう。同じ時を生きた人々はいなくなれど、建物には死を選ぶ権利すら与えられない。願わくば共に逝きたかったであろう。

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多治見温泉

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その中でももっとも苦しそうな表情を浮かべていたのがこちらの多治見温泉。銭湯に転業した、元妓楼と思われる建物である。

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何がそうさせたのかは分からないが、電灯のシェードは無残にもひしゃげ、ここが多治見温泉であることを告げるその文字は色あせ、それはもう生ける屍以外の何物でもなかった。

安らかに眠れる日が訪れることを祈って…そっと踵を返した。

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外縁の町並みもついでにウオッチしておこうとそちらへ足を向けた。淀んだ空気もこのあたりでようやく清浄なそれに戻りつつあった。

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指定地がどのあたりまで広がっていたのかは知る由もないが、この辺にもずいぶんと雰囲気のある建物たちが残っていた。

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艶っぽい丸窓のお宅。
ようやくここに遊里があった確証とも言えそうな対象と出会えた。

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北へと進路を変え、バス通りを横断した先で見かけたタイル張りハウス。

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そしてその先にあるのが、この有名な看板。
語感もフォントもすべてが絶妙で、眺めながら口に出してつぶやいてみると思わずニヤニヤしてしまう。これが見れただけでもうここまで来た価値があったと思う。

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この路地もたびたびネット上で見かける。まだあったようだ。
推測の域を出ないけど、青線的な場所だったんじゃないだろうか。

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ここもすでに寿命が尽きかけてるようなくたびれ加減。長居は無用である。

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これでやっと前回の話ができる。このあと「オリベストリート」に向かうところで、棚ぼた的に凄まじく昭和レトロな一角を見つけたので、喜々として立ち寄ってみた。

続きは次頁で。

(3ページ目へ続く)

コメント

  1. maru より:

    そうそう、昭和から時間が止まったままの街角
    それを、探し歩いているのです。
    先日も突然、そんな街角があったので
    載せておきます。

    料亭の鑑札もありました。

    • machii.narufumi より:

      常陸太田じゃなくて常陸大宮ですか・・
      また渋いとこ行きましたねぇ。たぶん、通過したこともないです(笑)
      しかしいい感じの町並みですなぁ。機会があれば足を運んでみます!

  2. 玄米黒酢 より:

     今度、多治見を散策しようとGoogleマップ見て、気になる地名を入れたらこちらのブログにたどり着きました。しっかり見てしまうと、行ったとき楽しめないので、さっと流しただけですが、戻ってきて写真整理したらゆっくり見ますね。他の所も気になるところばかり。行けそうにない所は、こちらのブログ見て楽しもうと思います。

    • machii.narufumi より:

      こんばんは。ご訪問ありがとうございます。
      ブログ拝見させていただきました。知らないところがたくさん書かれていて非常に興味深かったです。私も今度ゆっくり見させていただきますね。

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