戦前の見番建築が残る…芝浦花街の今

東京都
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東京花街第二弾は、芝神明のお隣、芝浦花街。

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全然歩ける距離なんだけど、都営の1日乗車券を買ってたので無駄に一駅地下鉄で移動。
どうも三田と言えばラーメン二郎のイメージしかない。。

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JRの線路をくぐり、芝浦一丁目方面へ。時折モノレールが上品な走行音を奏でながら通り過ぎて行く。もうすっかり春です。

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戦前の見番建築「協働会館」

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何を今さら、と言った感じではあるんだけど、芝浦花街と言えば超有名な建物が残っている。今日はこれだけ見に来たと言っても過言ではない。

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それが昭和11(1936)年に建てられた旧見番、通称「協働会館」である。
ずいぶん前からかなりキてるというのは知ってたので、もしかしたら跡形もなくなってるかも・・なんて思ってたけどまだありました。えぇ、2016年3月現在の話です。

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モダンなビル群が立ち並ぶ都心のウォーターフロントにこんな建物が残っているという現実がにわかに受け入れられない。それぐらいいびつで違和感を感じる光景。
建物のでかさもさることながら、これがすごいのが都内で唯一残る戦前の見番建築という点。

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あまりに貴重な建物なため、かなり前から保存運動が起こっているものの、傷みを防ぐためにただネットがかけられているだけで何かに使われると言った兆しはまだなさそうである。

※その後、区によって保存整備工事が進められ、令和2(2020)年4月に満を持して「港区立伝統文化交流館」として開館しました

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協働会館の名は、戦時中にこの建物が港湾労働者の寄宿舎となっていたからであるらしい。
元々は都が所有していたが、老朽化のため2000年に閉鎖、取り壊しを免れ、2009年には港区へ無償譲渡され区の有形文化財に指定されている。

区報の切り抜きのようなものが協働会館の前に掲示してあった。

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当時としては贅の限りを尽くした建造物で、建築の観点でもかなり貴重なものであるそう。門外漢なのでその辺はよくわかりませぬが。

しかし横から眺めてもものすごい威容である。ラスボスの風格が漂っている。

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裏側に回ってみたが、全身がすっぽりネットで覆われていたというのが分かった以上の収穫はなかった。あわよくば、どっからかちらっと中が見えないかな、と思ったんだけど。

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かつて置屋だった建物が割烹店となって近年まで残っていたみたいなんですがね。すっかり建て替わって小ぎれいになってました。店の名は「い奈本」。

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そしてもう一軒。歳月を重ねたどす黒い木材が凄まじい渋さを放っている。現在は会社のオフィスとして利用されているので、芝浦花街の遺構では唯一現役で稼働している建物。

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花街の建物であったことを知ってか知らぬか存じないけど、こうやって使いたい人に今でも大事に使われていると言うのは本当に気持ちがいい。古くなった、じゃあ壊そう、っていうのはやっぱりなんか違うと思う。

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かつては海が目の前という絶好のロケーションで賑わった芝浦花街。残り2軒となった往時の建物。
立地を考えると、もう2軒しかないというより、まだ2軒も残っていると言ったほうが妥当な気がする。

栄華の微かな名残を感じたい方は、どうぞお早めに。

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芸妓はいなくなれど、当時から営業する料亭「牡丹」が今もたった一軒だけ残っている。

少し贅沢をしたくなった日には、かつての花街の情景を思い浮かべながら懐石料理を楽しむ、なんて過ごし方も悪くないかもしれない。

[訪問日:2016年3月30日]

コメント

  1. MURA より:

    machii.narufumi様
    芝神明花街、10年以上前この近くで働いていたんですが、芝大神宮のすぐ横にあるんですよねぇ。かつては40軒も料亭があったとは…。働いていた時も遺構はあまり残っていなかったような気がします。
    芝浦の見番は、ドラマ「西部警察」が芝浦近辺でよくロケをしていたので、この見番も時々映っていました。当時からボロかったですけど、さらにボロくなりましたね。

    • machii.narufumi より:

      そう言えば浜松町と言えば屈指のオフィス街ですね。何も知らないビジネスマンは、都心にこんなボロボロな建物が残ってるのを見てどう思うのでしょうかね。
      西部警察はさすがに世代が違いすぎて見たことないのですが、見番が映ってると聞いてちょっと見てみたくなりました(笑)

  2. maru より:

    まだ、残っていたとは、、、
    私が見学に行ったころと、あまり変わりませんね。

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