木曽漆器のふるさと 木曽平沢の重伝建な町並み

長野県
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中山道の一部、ざっくり言えば木曽川に沿う区間を俗に「木曽路」と呼ぶ。松本で一泊した翌日、塩尻からこの木曽路へ入り南を目指した。

まず最初に立ち寄ったのが木曽平沢。塩尻市街地から20kmほどの場所にある町で、有名な木曽漆器の一大産地となっているところである。

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漆工町?

「漆工町」(しっこうまち)なんて初めて聞く名前で紹介されてるので、試しに検索エンジンにかけてみたら最初の10件すべて木曽平沢…おいおい(笑)

関連ワードには「執行待ち」「○刑執行待ち」。不覚にも噴いたw

木曽平沢は2006年に重要伝統的建造物群保存地区に指定された町で、江戸末期から昭和初期頃の建築がよく残っているのが特徴。適当に歩けば漆器店にぶつかる、の例えが許されるほど漆器店が多い。

保存地区は南北約850m。徒歩10分ほどの長さで、「本通り」という旧中山道(線路を挟んで現中山道の反対側)沿いがその中心になる。

今歩いてるのがその本通り。

建物の修繕なのか何かのイベントなのか、この日はそんな感じの家が多く見られた。まるっきり、飾りっ気のない日常風景である。まさに自然体。

ここの伝統的建造物群は、通りに対して「アガモチ」と呼ばれるスペースを設けていること、風通しのために中庭を配し、その奥に漆工の作業場である塗蔵がある、隣家とは隙間を空けて塗蔵への通路としている、等の特徴が共通している。

まぁその辺のウンチクは今知ったわけなんだけど、見学してくればよかったなーと。

ぶっちゃけると、この日のメインはこのあと行く奈良井宿で、ここはおまけで立ち寄っただけだったんで(笑)

歩いた印象としては、ここはあくまで漆工町で、人々の生活や仕事の場であるためか観光色はほとんどなかった。
なんせ駐車場がよくわからず右往左往したぐらいだし。

端から端まで探してたぶんここかなーってとこに単車を停めたんだけど、さすがにちょっと驚いた。こんな伝建地区もあるんだなーと。(当時の話なんで今は解消されてるかもわかりません)

ちなみに、保存地区内に駅があるので電車の人はまったく気にする必要はございません。

あまり観光に力を入れる必要がないからなのかもしれないけど、それはそれでもったいないなぁとも思う。まぁ、これからに期待しましょう。

あぁ、そう言えば飲食店もなかったような。現中山道沿いにはコンビニや道の駅も含め食べるとこあるんですけどね。

とは言え、観光地化が進むとどんどん俗っぽくなって営利に走り出すから個人的には嫌いだったりもする。観光バスが停まれるような駐車場とみやげ屋がセットであるとこはちょっとな~と思う。人多すぎるしね。

通りに一軒だけあった謎の洋風住宅。

実は木曽平沢は、奈良井宿と1.5kmほどしか離れていない。宿場町ではないが、かつては宿場の機能も少しだけ持っていたようである。

何にせよ、この近距離に伝建地区がふたつもあるんだからすごいとこだと思う。電車の方は是非昔に想いを馳せながら、旧中山道を歩くことをオススメしたい。奈良井までたぶん20分強ぐらいで行けるはず。

まとめると、ここは単体じゃなく奈良井とセットで来るとこ。今日はそれだけ覚えて帰ってください(笑)

あと、このときは寄らなかったけど川向こうに「木曽漆器館」という資料館、それと道の駅内に「木曽くらしの工芸館」があるので興味のある方は立ち寄ってみては。

特に後者のほうは予約制で工芸体験ができるみたい。(今は中止しているようですが…)

年に一度、木曽漆器祭という一大イベントが行われる木曽平沢。日本の伝統工芸に興味のある方、そもそも漆器が好きという方はそのときを狙って訪れてみてはいかが?

次回は奈良井宿。

[訪問日:2016年6月1日]


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