川北本陣跡のそばに、「百六里庭」という小さな公園がある。
その名は、関宿が江戸から百六里余りの距離にあることに由来している。
こんな感じの、ちょっとした休憩広場と言った趣き。
「眺関亭(ちょうかんてい)」と言うちょっとした展望台があり、関宿の家並みが一望できる。高さがないので一望と言っても申し訳程度だけど。
ただし、超望遠レンズがあればここからカッコいい写真が撮れる。
泊まるなら 鶴屋か玉屋 会津屋か
でさっき紹介した旅籠BIG3の最後がこの「鶴屋」。江戸末期には脇本陣も務めたという由緒ある建物は虫籠窓が特徴的。
まちなみ資料館を過ぎ、道がゆるいカーブを描くところで中町は終わりを告げる。
最後は木崎(こざき)である。
木崎の町並み
木崎は三町の中で一番地味な町並み。その中で最も目につきやすいのがこの百五銀行だろうと思う。景観に配慮した外観の建物は、「三重県さわやかまちづくり賞」というよくわからない賞を受賞した実績を持っている。
(左)開雲楼、(右)松鶴楼。ともに関宿を代表する芸妓置屋だった建物。特に開雲楼のほうが面影が顕著に残っている。
玄関上部の弁柄塗り。
木崎には、関宿のモデルハウスとも言える特徴的な町家がある。それがこれ。
まず、庇の下の「幕板」と呼ばれる雨除け。それから右側の「出格子窓」。二階には「虫籠窓」。平入りなのもそう。
「ばったり」という、昇降式の棚。ここに商品を並べたり、通行人が座ったりしたという。
別の場所で撮ったものだけど、馬をつなぐための「環金具」も残る。
虎の漆喰細工。なお、総天然色であるw
瓦細工。こちらも虎。こういう細かい意匠はなかなか見逃せない。
木崎の東半分は、正直見どころはあまりない。伝統的建造物と言えども、“ただの古い民家”が続くといった塩梅である。
このへんで軽く2.5kmは歩いてると思う。暑かったせいでだいぶへばってきた。また同じ道を歩いて戻らないといけないのか・・憂鬱。
ゴール!東の追分に到着。ここが関宿の東の入口で東海道と伊勢別街道(県道10号線)の分岐点である。東の追分には、常夜灯と伊勢神宮を遥拝するための大鳥居が残る。
長い関宿を踏破し、3泊4日の長い旅もようやく終わりを告げた。明日から待つのは、人生初となる関西人としての生活である。
~次回、新章スタート~
[訪問日:2016年6月3日]
コメント
良いところですね。
ここも一度行ってみたいです。
私は、大まかなプランに後はバッタリです。
時々、帰ってきてから見過ごしに気が付くしだいです。
近場とか日帰りだったら全然カッチリ決めないんですけどね。遠方だと何度も行きたくないんでかなり詰め込む感じです。
関宿、予想外によかったですよ。オススメします。