三重県の伊賀上野と言えば、伊賀流でよく知られる忍者のまち。
忍者博物館や伊賀上野城、そして城下の町並みと県内でも屈指の観光地である。
いつかちゃんと観光したいと思っていたまちのひとつで、昨夏、ようやくそれが実現した。
近鉄の伊賀神戸駅からローカル臭漂う伊賀線に乗り込む。
何このクッソゆるふわ系の車両w
市内観光には終点の伊賀上野ではなく、途中の上野市で下車する。
城下町の散策に先立ち、まずはかつて桑町というところにあった遊郭跡(正確には花街だったそうだ)に足を運んだ。
伊賀上野遊郭
最寄りは上野市から二駅ほど伊賀神戸寄りにある「茅町」という駅。
荷物を預けたかったので上野市から歩いたが、1km以上あるので歩くのが好きな方以外にはあまりオススメできない。夏場は特に。
駅前から延びる道を南下し、国道に出る手前でおもむろに左へ折れる。
その先が本日の目的地である。
登録有形文化財になっている元茶屋の建物が二軒ほど残っている。
これだけでも一見の価値がある。
一軒目はこちらの「薫楽荘」さん。
明治後期に建てられ、1974(昭和49)年に改修。
目の前にも、おそらく転業と思しき「大勢楼」という旅館があるが、手を加えられたのかどこにでもありそうな普通の旅館になっていた。
その先、左側に現れるこちらの「いとう旅館」さんがもう一軒の転業旅館。
文化財のデータベースによれば、建てられたのは明治後期。そして1958年に増築とある。
なるほど。売春防止法の完全施行によって旅館になったのであろう。
機会があればぜひ一度泊まってみたいと思える意匠。
いつの日か。
なお、みんなのバイブル『全国遊廓案内』には伊賀上野の記載はなく、「伊勢上野」という紛らわしい別名の場所が載っているがこれは今の津市にある「河芸町上野」のことなので間違い。
Web上、結構勘違いされてる方が多かったので一応記載しときます。
遊郭跡近くで見つけた面白い建物。
「桑町集議所」と書いてあったので明治~大正あたりに建てられたものだろうか。
こちらも同様に一見の価値あり、である。
[訪問日:2017年7月17日]
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