TANGAあります。まだあります。北九州市民の台所『旦過市場』を往く

福岡県
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北九州・小倉にある最強のレトロ商店街、旦過市場。
引き続きアーケード内部を探検していこう。

T字路の雰囲気が泣きたくなるほど素晴らしい。最高すぎる。

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旦過市場の未来

そう言えば再開発の話はどうなったのか。気になる方もいるだろう。

大正時代から続く旦過市場はたびたび神獄川の水害に泣かされてきた歴史があり、2009年、2010年には浸水で一時的に営業を停止するということがあった。

2012年から関係者での勉強会が始まり、2016年には再整備の計画がまとまる。

それによると、「昭和レトロな雰囲気は活かしつつも“全面的に建て替え”」となるそうだ。

「新旦過横丁」には飲食店が並ぶ

さすがに昭和30年代の建物だけに、防災面を考えたらそうせざるを得ないのだろう。だが、この魔窟のような混沌とした空気は、“人工的なレトロ”では逆立ちしても出せない。

早ければ2018年度中の事業着手とのことだが、少なくとも夏の時点では何かが始まっている感じはなかった。

今年こそは、、いよいよ危ない気がする。

しかしながら思う。

この雰囲気をぶち壊すとか、レトロ愛好家の立場からしたらテロ以外の何物でもないではないか。
正直、建て替わったあとの旦過市場に行ってみたいとは思わない気がする。

そんなわけで、“ほんまもんの昭和レトロ”をこの目に焼き付けたい方は、今週末にでも九州に飛んだほうがいい。再開発という魔の手に侵される前に。

繰り返す日々の中で、あらゆる色彩がゆっくりと剥がれ落ちていったモノクロームの世界

旦過市場を言葉で表現するとしたらこんなところだろうか

酷暑の折である。旅の途中でなければ普通に買い物がしたかった・・それだけが心残り。

ただ、想い出だけはここへ来た足跡とともに残しておきたい。

そんなわけで、こちらの「みらく」さんでお昼を食べてから帰ることにした。

海の幸が豊富な福岡県。

北九州の台所で食べた海鮮丼は、終生忘れられない味だった。

あまりに遠い九州の地。 長年憧れ続けた場所、旦過市場。

感無量だった。
再開発前に行けてよかった。

ディストーションのかかった建物を川べりで眺めながら、しばし賢者タイムに似た空っぽの時間に身を委ねた。

快楽にもいつか終わりが来ることを、目の前の水上バラックが教えてくれていた。

TANGA、まだあります。

[訪問日:2018年8月16日]


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