食事の部屋は1階、フロントの奥ということだった。
妄想の中で遊女に手を引かれながら、階下へと向かう。
そう言えば、結局分からずじまいだったことがひとつある。
まったく予約が取れなかった割に、宿泊していたのがどうやら我々の他にもう一組いただけのようだった。
おそらく、今では日に1~2組ほどしか受け入れてないのではないかと思う。
静観荘の朝食は、和食が756円、洋食が486円。
いずれかを選ぶことができる。ので和食をチョイス。
大変美味しゅうございました。
再び館内を見学
到着が夕刻だったので、改めて明るいときに館内を見学。
1階、ロビーの奥から外に出られるようになっている。
こんなに立派で広い庭園があるなんて、外から見ただけでは絶対にわからなかった。
この廊下はとにかく夜の雰囲気が素晴らしいので、暗いところが平気な方には是非とも見てほしい。
菱形の窓。ここがお風呂。
湯船は二人が限界と言う広さ。三人以上で行くとオーバーフローするので注意されたい。
庭をまたぐように、廊下から廊下へと橋が架けられている。
「夢の架け橋」と勝手に命名しよう。
この写真から伝わるか微妙だけど、庭を囲むように建物が「ロ」の字に建っていてどこからでも庭を眺められるようになっている。
遊郭建築によく見られる手法のひとつ。
※この灯籠は登楼しないと見れません。
…自分のギャグセンスのなさに泣きたい。
ここが確か、一番奥の棟の廊下だったと思う。
昔はこっちにも客室があったのかな。今でも手入れはしっかりされているようだった。
太鼓橋ではないけど、全国の遊郭ファンが泣いて喜ぶ朱色の橋が架かっている。
この先は立入禁止ゾーン。
ご主人の居宅なのかな。
庭全体が写るようなアングルで一枚。
肩こり覚悟で一眼レフと超広角レンズ(12-24mm)を持ってってよかった。
正直、いつものまち歩き用のミラーレスじゃ絶対静観荘は攻略できなかったと思う。
4年越しの恋。ようやっと静観荘に泊まることができて感無量だった。
大正時代に建てられた元遊郭の建物は、100年の時を経て今なお現役の旅館として役目を果たし続けている。
令和の時代を迎えても、遊郭ファンや建築好き、そして日本を楽しみに訪れたインバウンドツーリストたちを喜ばせる存在であり続けることであろう。
いや、是非ともそうあってほしい。
ささやかながら、そんなことを願う今日この頃である。
[宿泊日:2018年12月吉日]
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