“裏の美観地区”、こと倉敷川西遊郭。
見どころはまだまだ尽きない。
白壁の蔵や町家を眺めても、ただ美しいと思うだけでそれ以上何かを深く考察する人などあまりいないだろう。
翻って、遊里を歩いてみると、どういう背景のもとに誕生したのか、規模はどれぐらいだったのか、戦後や昭和33年以降はどう変遷していったのか、(目の前の建物を見て)これは遺構だったのか。
すでに往時の面影が失われつつある場所が多いからであろう。とにかく想像が尽きない。
裏の美観地区
倉敷と言うまちにおいては、この対比が実に鮮やかである。
かたや年間数百万人(想像上の数字です)の集客力を持つエリア。そこから徒歩5分の、年間数十人(概算ですw)の変態 遊郭ファンが訪れるエリア。
だが、そこへ足を運ぶ人の思いや熱量は、よもや比較の対象にすらならないであろう。
皆そのまち見たさに、明確な強い意志を持ってやって来る。
有名だし定番だしとりあえず行っとこうか、的なチャラいノリで来れる場所ではないのだ。
おそらく圧倒的大多数の人が、ボロボロの朽ちかけた廃屋や木造建築、廃業したスナックやバーを見て何が楽しいのか、と思っているに違いない。
でも楽しいんだからしょうがないじゃん。
マイノリティたちは皆きっとそう言う。
美しいかどうかなんてのは見た目の綺麗さじゃなくて、見るほうがどう思うか。要は心の持ちようで決まるものだ。
と、言うことをちょっとだけ声を大にして言いたい。
みんな、好きなことを好きなようにやればいいわけで。楽しくて他人に迷惑かけなければ十分でしょ。
人のやることを否定したりいちいちダメ出ししたり、そんなのはいい大人がやることじゃない。
そんなことしても誰も喜ばないんだぜ。
って、何の話だっけ・・w
まぁ、つまるところ、遊郭が好きな人のことを変人扱いしないでね、と言いたいんです。そうそう。
なんか脱線しまくったけど、最後にこのいい感じの路地を紹介して『アナザー美観地区』の話を締めたいと思う。
ここは、メインストリートの一本南側の路地を歩けばすぐに見つけられると思う。
ここのもう少し南側にも見どころがあるらしいんだけど、もったいないことにそっちは行かずに帰ってしまった。
この日も朝から容赦ない暑さで、このあと“表の美観地区”をガッツリ歩く予定だったので無意識のうちに体力をセーブしたのかもしれない。
倉敷はまだいくつか歩きたい商店街や路地があるので、またいつか機会があれば足を運びたいと思う。
[訪問日:2018年8月17日]
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