重厚感半端ない。徳島が誇る江戸風情、脇町『うだつの町並み』

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バイクというのは難儀な乗り物である。
雨や風は天敵、度を過ぎれば脅威となり、冬は肌を刺すような寒さと戦わなければならない。

しかも筆者は重度の花粉症持ちで、春のみならず初夏(カモガヤ)や秋(ブタクサ)も同様に症状が重い。
自分でもなぜ乗ってるのかわからないほど、絶望的に適性がないほうだと思う。

時は2018年秋。
3泊4日の日程で、四国東部を単車でぐるりとめぐった。
シーズンラスト、それはすなわちツーリング納めとなる予定の旅だった。

関西から四国入りするには、やはりジャンボフェリーを使うのが圧倒的に楽だ。
神戸港を8時に出港した船は、小豆島を経て約5時間で高松港へ入港する。

大好きな神戸の街に見送られながら、これから始まる4日間の旅に思いを馳せる。

連休初日の朝便とあってフェリーは大混雑だったが、秋晴れの空の下、航海は終始穏やかだった。
ただ、のんびりしすぎて楽しみにしてたうどんが完売になってしまい、お昼が自販機のパンになってしまったのが唯一の誤算だった。

到着後、久しぶりに高松にやって来た余韻にひたる間もなく、すぐさま国道193号をひた走り徳島県の美馬市へと向かった。

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脇町・うだつの町並み

舟着き場公園

一山越えて最初の目的地、美馬の脇町にたどり着いた頃にはすでにうすうす後悔し始めていた。

万全を期したはずの防寒対策が、早くも攻略されそうなのである。
四国の冬を完全に舐めていたと認めざるを得ない、完膚なきまでの敗北感だった。

だが、現実を憂いている暇はない。

目の前の素晴らしい町並みを、しかと目に焼き付けようではないか。

美馬市の脇町は徳島県北部、日本三大暴れ川のひとつ「吉野川」中流域にあるまち。
巷では「うだつの町並み」でよく知られる、徳島を代表する観光スポットである。

町並みで最も幅のあるうだつ

「うだつ」とは、町家の外壁から張り出した、おもに防火の役目を担っていた袖壁のことで近畿地方が発祥とされている。

※過去記事でもたびたび登場してますが、一番有名なのは岐阜県美濃市の「うだつの上がる町並み」。

脇町図書館

この脇町は、長さ430mの「南町通り」に歴史的建造物が建ち並び、そのほとんどがうだつの上がる商家や町家である。

1988(昭和63)年12月には、「商家町」のカテゴリで伝建地区(重要伝統的建造物群保存地区)に選定。
全国で28ヶ所目とかなりの古株である。

野崎家(江戸時代末期)

江戸時代創業の野崎呉服店。藍染め製品を取り扱う。

徳島は藍染めが盛んな地域で、かつて国内の市場を席巻した「阿波藍」という特産品があった。

ここ脇町は、江戸時代にこの阿波藍の集散地として栄えた商家町で、そのため今でも藍染体験工房があったりみやげ品として藍染めが売られたりしている。

脇町が集散地として栄えたもうひとつの要因は交通の便がよかったことで、吉野川の水運はもちろんのこと、阿波方面、讃岐方面の街道が交わる要衝だったことが大きい。

二重うだつを持つ元料亭の建物

そんなわけで、巨万の富を築いた豪商たちが、己の財力を顕示し競い合うように上げた立派なうだつが今も良好に残り、重厚な町並みを形成している。

吉田家(1792年創業の藍商の館)

ちなみに、うだつが残る建物は全国各地たくさんあれど、それが町並みレベルでまとまって残るのは先述の美濃とここ脇町だけと言われている。

全国的に見ても、それほど貴重な場所なのだ。

蔀戸(しとみど)

日光や風雨を防ぐのに使われた蔀戸が残る。

これで約半分。見どころはまだまだ多い。

(2ページ目へ続く)

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