出羽島のキャッチコピーは「夢とロマンと南国情緒の島」らしい。
南国情緒はともかく、夢とロマンはよくわからない(笑)
メインストリート(と呼ぶのが適切かどうかはさておき)から島の北側へ抜けると、堤防沿いに出る。
一段高くなっており、そこから伸びる路地が階段のようになっていてめちゃくちゃ風情がある。
是非、堤防沿いにも行かれることをオススメしたい。
晴れてたら眺めも最高なんで。
連絡船乗り場の前にある「出羽神社」。
祭神は出雲大社と同じ大国主神。
入り江の南側へ
船で15分と言う近さゆえ、港からは四国山脈の山並みが見える。離島のはずなのに、ものすごい違和感…。
集落に一軒だけある商店。
必要なものは全部ここで揃う・・気はしない。
※2023年に再訪したら商店ではなくなってました
かつてはこの先、もう少し山側に小学校があった。(児童数の減少で1993年に廃校)
島全体の高齢化も進み、実際のところ空き家も多い。
建物自体は200軒ほどあるが、人が住んでるのはその4分の1ほど。
ただ、重伝建になってから島へ移住した人なんかもちょこちょこいたり、2011年から始まった「出羽島アート展」を機に観光客が増え、知名度も上がったりと暗いニュースばかりでもないようだ。
島の端っこ(西側)まで来た。
この通りが最も漁村集落っぽい風情を醸していたように思う。
地域格差について思う
都市圏で生活しているとほとんど実感できないが、過疎化や少子高齢化は地方(特に離島は顕著である)では確実に、そして急速に進行している。
地域社会としての機能を失い、自治体としての存続さえ厳しいような地区、集落をこれまで多く見てきた。
人、モノ、金、仕事、文化。あらゆるものが東京に集中する“東京一極集中問題”。
日本の人口は減っているのに、東京は23年連続転入超過と言う意味不明な数字をたたき出し、地方との格差は年々拡大している。
この不均衡さ、不公平さ、不平等さを心底憂う日々に、自分に何かできないものか、と真剣に悩んだりもした。
(東京を離れたのは、これも理由のひとつだった)
地方には仕事がない。あっても選べない。給料が安い。
娯楽がない。買い物が不便。人間関係(近所付き合い)が煩わしい。
こう言って東京に住み続ける人を否定する気はないが、地方でもこんな暮らしができる、こんな働き方ができる、そういう情報を何か発信できたら、なんてことを夢想したりする。
(理想を言えば自分でそれができればよいが、いまいますぐは難しい)
町並みを通じて地域を知るきっかけとなり、実際に現地に足を運んで何かを感じてもらえたりしたら、こんなブログでも続ける意味はあるのかもしれない。
最近、過疎地を訪れるたびにそんなことを思うようになった。
正味、1時間もあれば散策できてしまえるほどの小さな集落、出羽島。
趣深い、昔懐かしい漁村風景を見ることができる。
短い滞在時間にも関わらず、不思議と印象に残る島だった。
またいつか、足を運んでみたい。
[訪問日:2018年11月25日]
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