海南市の遊里 西新地を訪ねて

この記事は約3分で読めます。

和歌山県海南市にあった西新地。
もうちょっと続きます。

おなじみ『全国女性街ガイド』の和歌山の頁を繰っても、実は海南の「か」の字もない。

ここが載っているのは『三文役者のニッポンひとり旅』(殿山泰司著)で、「ああ海南のシャアゲイよ」のタイトルで12ページに渡り紹介されている。

この本、どんな本かと言うと、俳優、エッセイストとして知られる著者が、全国の遊郭赤線を訪ね歩いたいわゆる紀行文。

背表紙の要旨を一部抜粋すると

“三文役者”を自称しながら、幅広い俳優人生を続けた著者が、北は函館松風町から、南は沖縄波の上まで、「紅灯の巷」を彷徨する「好色旅行」。

有名な本なので読んでる方も多いと思いますが、是非ご一読ください。

「みのり家」の屋号が残る家

話を海南西新地に戻そう。

あとがきによれば、この本は昭和46~47年に取材した内容をもとに書かれたものだ。
ネタバレになるので内容は書かないが、その当時まだ芸者を呼べてそれ以上のことが出来た、という貴重な証拠である。

そんな西新地には、老舗料亭が一軒残っている。
それが正面に見える「料亭美登利(みどり)」。

ちょうど昼どきでお客さんが数組入って行ったので普通に人気店なのでしょう。

鑑札(標識)が見えたから撮りに行きたかったんだけど、仲居さんが出てきたらさすがにちょっと気まずいから諦めました…。

スポンサーリンク

かき惣

近くにもう一軒、当時から残る老舗料理屋があった。
牡蠣料理専門店の「かき惣」さん。

どうです?この惚れ惚れする意匠。

素晴らしい。。

 

・・おや?

 

おおぉ

 

見つけた!!

 

店が開いてなかったのが残念で、今度海南方面に行く機会があれば是非ここで食事をしてみたい。(それがなかなかないんだけど)

(´-`).。oO(こうして見ると結構でかい建物だなぁ…)

 

料亭美登利の正面。

かと思いきや、客の入口はさっきのほうみたいだ。
ってことはここは裏口?

大体の路地を歩いたからそろそろ終わりにしようか。

 

海南の新地を知ったのは殿山泰司の本だけど、行く前に正確な場所を知り得たのは、長い間遊里めぐりをされている関西の方のブログを参考にさせていただいたおかげだった。

直接面識はないけどときどき見ていたブログで、何よりこの道の大先輩にあたる方。

質屋も残っていた

このたび、記事を書くために久しぶりにブログを拝見したところ・・・
ご本人の訃報に接することになった。

闘病を続けられていたことは文章にもあったので知っていたけど、まさか・・という思い。
面識がないとは言え、しばしショックで呆然としてしまった。

廃業した旅館

この場を借りて。
心よりご冥福をお祈りします。

 

貴方の残した功績、足跡は、これから同じことをする若い人たちの助けとなり、道標となることでしょう。

長い間お疲れさまでした。
そして、ありがとうございました。

 

※次回、東新地へ

[訪問日:2019年5月4日]


コメント

  1. 海南人 より:

    平和旅館も潰されましたね😔

タイトルとURLをコピーしました