豊岡駅から生田通りを5分ほど歩くと、期せずしてこんな光景に出会うことになる。
豊岡名物(?)、「あおぞら市場」である。
「市場」と書いてありながら店もないし人もいない。
一体どういうことなのか。
60年の歴史を誇る野外市場
このあおぞら市場、別名を「新川野外市場」と言う。
1958年に始まった、非常に息の長い市場なのだ。
市場と言っても実は朝市で、月に数日休みがある(毎月1、10、20日)だけでほぼ毎日やっている。
案内板にも書いてあるとおり、開設当時は屋根もなくて本当の「青空市場」だったそうだ。
勘のいい人は気がついたかもしれないが、名前に冠された「新川」はこの市場の下を流れている水路である。
地面の下に隠れているが、ここから北上して市役所のあたりまで行くとお目にかかることができる。
近年は高齢化などで露天の数も減ってきているとかで、色々と試行錯誤の中で開催されているようだ。
行ってみたいけど開催が7時~11時とか言われると泊まらんと無理そうだな…。
あえて豊岡に泊まる用事なんてないなぁ。
いや、早起きして行けばいいのか。
ってうちから何時間かかると思ってんだ・・無理無理w
ふれあい公設市場
生田通りを挟んであおぞら市場の反対側に位置するのが「ふれあい公設市場」。
こちらもまた、豊岡を代表するスポットである。
今や観光名所と言ってもいいかもしれない。
南北に約70m。外観とは裏腹に妙に小綺麗なアーケードが続いている…と思いきや、これは2003年に行われた改装後の姿である。
北但馬地震後に開設した「豊岡公設市場」が前身となっており、“日本で最も古い木造市場”なんて言われたりもしていたそうだ。
筆者が知っている限り“日本で最も古い木造市場”は別府の「竹瓦市場」だが、あそことさらに同時期に建てられた西脇市の「旭マーケット」ともども、日本最古レベルの木造市場であることは間違いないだろう。
ここまで見てきて、豊岡は但馬地方の中心として多彩な歴史に彩られた街であることがおわかりいただけたかと思う。
実は空港もあったりして、何気に交通の便もよい。
ついでに勝手に色々PRしておくとですね。
城崎温泉があって、冬はカニが美味い。
スキー場がある。夏は登山、冬はスキー&スノボが楽しめる。
日本海にも面しているので海のアクティビティが楽しめる。
重伝建にもなってる出石城下町と皿そば。
そして中心部の近代建築群とレトロな町並み。
ちなみに冒険家の植村直己も豊岡出身。
どう?豊岡に住みたくなってきたでしょ?笑
“豊岡の台所”と呼ばれる公設市場。
「こんにちは!今日のオススメ何?」
「今日は○○がいいよ~。これおまけしとくよ」
ぐらいの絶妙な距離感。
いいよなぁ、そういうのちょっと憧れるわ。
そんなわけで「ふれあい公設市場」の紹介でした。
ここは絶対行くべし!
日本一のかばんの街
豊岡にはもうひとつ、忘れてはいけないものがある。
ご存知だろうか?
カバンの生産量が日本一なのである。
奈良時代の柳行李をルーツとする豊岡のカバン産業。
駅から大開通りを東へ進み、国道に出る一本手前の道を右に折れるとそこが「カバンストリート」である。
商店街の半分のお店がカバン関連というカバンストリート。
市の地場産業をPRする目的で2005年に爆誕したそうだ。
なんとカバンの自販機まである。
さすがはカバンの街…。
こんなの初めて見たよ。
ものすごく惹かれたんだけど、カバンって旅先で衝動買いできる類のモノでもないので。
ゆっくり選ぶほどの時間もなかったのでそのまま帰ってきちゃった。
いつかゆっくり回ってみたいな、カバンストリート。
という訳で。豊岡編、おしまい。
[訪問日:2020年9月12日]
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