葛城山に抱かれた宿場町…御所市「名柄」の町並み

奈良県
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大阪と奈良の県境には金剛山地と呼ばれる山並みが横たわっている。
主峰「金剛山」と大阪府最高峰「大和葛城山」の間には水越峠というかつての難所があり、現在は国道309号線のトンネルが両者をつないでいる。

国道の奈良県側が御所(ごせ)市で、山裾に「名柄」という地区がある。
古くから街道が交わる要衝で、宿場町として栄えた歴史を持つ集落である。

街道は現国道309号線の旧道「水越街道」と、集落を南北に貫く「名柄街道」。後者はかつては葛城古道とも呼ばれ、大和朝廷の時代以前から使われていた古代の道である。

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名柄の集落を歩く

ここまでで、この名柄地区がただならぬ歴史を持つ集落であることがお分かりいただけたかと思う。
しかしながら、どういうわけか知名度は低いと言わざるを得ない。かく言う筆者も最近知ったばかりだ。

集落内には風格のある商家や古民家が点在している。
代表的なもののひとつがこちらの葛城酒造さん。
「百楽門」という銘柄を醸す造り酒屋である。

自分用に1本買って帰ろうと思ったが残念ながら開いてなさそうだった。

微妙にカーブしたゆるい下り坂に立ち並ぶ蔵と古民家がこの上ない風情を醸し出している。

下からも一枚。
この傾斜は無論山麓という地理的要因によるものである。
正面にちらっと見えてるがあれが金剛山系。

空き家もちらほらとありそうだが、やはりどの建物も軒並み100年ぐらいは経っていそうな雰囲気である。

集落の南東にある天満宮。

屋根には忍び返し。刺さったら痛そうw

葛城酒造と道を挟んで隣り合うのがこちらの「中村家住宅」。
驚くことなかれ、慶長年間の建築(1596~1615年)と推定されている御所市内で最も古い建物である。

つまるところ、ざっと400年あまりの年数が経過している。

本瓦葺の屋根には煙出しのようなものが見える。
元々は代官屋敷だったそうだ。

国の重文(重要文化財)にもなっているが、残念ながら内部の見学はできない。

中村家住宅から葛城古道を北へ。

いいなぁ。こんな家に住んでみたい(真顔)

重厚な塀。

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郵便名柄館

その先で、まさに不意打ちとでも言わんばかりに、ピンク色のかわいい建物が目の前に現れた。

その名は『郵便名柄館』。
はじまりは明治35(1902)年。郵便受取所 ⇒ 名柄郵便局と歴史を紡いできた建物である。

今の擬洋風の建物は大正2(1912)年築で、昭和50年に郵便局が移転したあとは40年もの間空き家となっていたそうだ。

平成23(2011)年から再生プロジェクトが開始し、2015年5月に郵便名柄館として生まれ変わった。
『テガミカフェ』の名でカフェ営業もしているので、興味のある方は行ってみてはいかがだろう。(ランチ営業のみ)

郵便名柄館の先で四ツ辻にぶつかる。交差するのが水越街道。つまりここが街道の交差点というわけだ。

いいなぁ。こんな家に住んでみたい(二回目)

大和葛城山のどっしりとした山容を眺めつつ、名柄の散策を終えることにした。

葛城山は一昨年の春に登ったがいい山だった。
ツツジが有名なので、歩くなら5月頃をオススメする。

[訪問日:2020年9月26日]


コメント

  1. 定マニア より:

    関係ないのに、レトロな郵便局を見たら、「たたりじゃ」の八つ墓村の映画を思い出してしまいました。主人公のお母さんが、郵便局に勤めていて、帰宅途中に多治見要造に連れ去られてしまいます。もちろん、映画でもレトロな郵便局が出てきます。ロケ地はどこかは不明です。今、古い街並みでロケをするのって大変ですよね。

    • machii.narufumi より:

      まさかこの記事から八つ墓村が出てくるとは思いませんでした…。
      そういうこと聞くと、久しぶりに見てみたくなるんですよねぇ。

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