男木島の猫は漁港付近に出没するらしいという情報はどうやら間違っていなかったようだ。
早速2匹と遭遇した。
猫と対峙するときは、イチかバチかの接近戦を仕掛けなければならない。
それはもう一種の心理戦である。駆け引きと呼んでもいいかもしれない。
相手の出方を伺いながら、じわじわと距離を詰めていく。
逃げられなければこちらの勝ちである。
・・男木島の猫は逃げなかった。
カメラを近づけても微動だにしなかった。
と言うか、寝てた。
一糸まとわぬ肉球があらわに。ちょっと油断しすぎじゃないのか・・
逆に心配になってくるレベルである。
欠伸の瞬間が、完全にネコバスとシンクロ…。
額にマッキーで「塚森」って書いたろか。
もう一匹も負けず劣らず、なかなかの強者だった。
まるで筆者のことなど視界に入っていないかのように自分の世界に入り込んでいた。
その顔はもう、賢者モード以外の何物でもなかった。
何も聞こえない・・何も聞かせてくれない・・・
思春期の彼は、きっと少年から大人に変わったのだろう。
君に幸あれ!
そもそも、男木島の猫たちは、完全に人間によって飼いならされていた。
筆者が猫に絡まれやすい体質をしているせいもあるかもしれない。
近づいても、逃げるどころか動こうともしない。
そして、運が悪いとしつこくまとわりつかれる(笑)
(コイツはホントにしつこかった…)
(漁船まだ帰ってこねぇのかなぁ…)
猫は集落の上のほうにある「豊玉姫神社」か、この男木漁港が比較的遭遇率が高いそうだ。
猫好きな方は行ってみてはいかが。
ついに男木島の核心に迫る!
お待ちかね。ここから先がメインイベントである。
漁港から、集落の上のほうへつながる坂道が伸びている。
意を決して坂を登り始めた。
島旅はいいものである。
特に瀬戸内は雨が降りづらい温暖な気候、波も穏やか、そして何より多島美が美しい。
本気で移住を検討したいぐらい好きなエリアである。
半農半漁だった女木島と違い、男木島は漁業の島である。
なので農地はそんなに多くない。
規模的にも、農家ではなく家庭菜園と言った趣きだった。
いつの間にか集落内に入り込んでいた。
この位置から見ると、どれほど斜面上に家々が密集しているか手にとるようにわかる。
猫氏「よぉ!」
(よぉじゃねーよ・・)
段々状の集落だけに、高い石垣の上に家が立っていることが多い。
これだけ坂多いとカブでもないとしんどいよな。わかります。
おや、あのカラフルな家はなんぞ・・?
これ、瀬戸芸の作品のひとつで「路地壁画プロジェクト wallalley」と言うんだそう。
wall(壁)とalley(路地)を組み合わせた造語だそうな。
で、この建物は「さくら猫館」なる無料休憩所。
別名、『夕陽と猫の家』。
つまり、こういうこと。
夕陽が絶景すぎる無料休憩所。猫にも会えるよ。みんな来てね!
※カフェ営業もしてるみたい
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