宇和島の旧花街「築地町」を大晦日の早朝に歩いた話

愛媛県
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夜明け前の混沌とした空を薄目で見ながら、枕元で鳴り止まないアラームを止めた。

 

AM6時

 

朦朧とした頭で思い出したのは、今日が旅の4日目で現在地が愛媛の宇和島ということだった。

自分で決めたプランなので誰にも文句は言えぬが、なぜ1年の最後の日にこんなクソ寒い早朝からまち歩きをせねばならぬのだ。

ぶつくさ言いながら向かったのが道の駅から目と鼻の先にある築地町。かつて花街があったところである。

目印はホテルコーラル。
AM7時。ここから散策を開始した。

(´-`).。oO(てかここに泊まったらよかったんじゃ…)

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宇和島の花街

このホテルの駐車場にこんな石碑が立っている。
昭和15年に建立された、ここ築地町に花街ができたときの記念碑である。

宇和島には元々、今の北新町に花街があって北新花街(北陽花街とも)と呼ばれていた。
※秘宝館、「凸凹神堂」で有名な多賀神社の少し東側

昭和5年に須賀川の付け替えを行うことが決まり、それに先立って昭和4年、現築地町に移転してきたのがこの花街のはじまりだそうだ。

すぐそばに、『鼓潮園』と書かれた謎の石碑もある。

なお、この石碑が立っているのは元々「朝日運河」という運河だった場所で、花街はここから少し南側の運河に面したところにあった。(つまり石碑も後年ここに引っ越してきた)

あらましとしてはそんなところなんだけど、先に言っておくと建物的な名残りはほとんど残ってない。

まぁ、とりあえずぶらぶら歩いて行きましょうか。

この日は某所で夕日を撮る予定だったのでどうしても遅延は避けたかった。
↑朝早くなったのもこのせい

花街の前に紹介しておきたいのが、同じく元運河だった場所に立つ擬洋風建築の『宇和島市立歴史資料館』。

元々は明治17年に建てられた「旧宇和島警察署庁」で、昭和28年に今の愛南町に移築されて役場として平成2年まで使用された。

庁舎の建て替えに伴って宇和島に里帰りすることになり、運河が埋められたあとの平成4年にこの場所に復元。
そして登録有形文化財になったという色々すごい歴史を秘めた建物である。

開いてたら入りたかった。。

 

さて、じゃあ本題に行きましょう。
この無駄に広い道路が運河との境目で、左手が朝日運河、右手が築地花街となる。つまりここが端っこ。

右手のマンションは「東雲」と言う料亭があった場所で、今もそのまま“東雲マンション”。

屋号もそうだけど、この扇も当時から使われてるものじゃないかという気がする。

もう一軒。元料亭のような建物が残ってた。

「魚亀」というお店だったようだ。

建設当時はここまでが花街で、後ろは海だった。
左手を進むとさっきの魚亀がある。

右手の路地で見かけた香ばしい建物。

あと目についたのがこちらの元寿司屋と

この建物。
エリア的には該当してるので花街時代のものだろうと思う。

最後。これはたぶん違うかな。

 

そんなわけで、「我ながら仕事熱心だな…」となかば呆れながら大晦日の早朝に歩いた宇和島の築地花街はこのへんで。

ちょっと疲れ気味なのは車中泊が二日続いたせいじゃない。うん、ただの気のせいだ。
さ、次の場所へ行こうか。

[訪問日:2019年12月31日]


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