神戸らしさが今に息づく・・レトロすぎる板宿の市場を見てきた

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昨年末にカインズが東急ハンズを買収したことが大々的に報じられた。
「ついに来たか・・」という思いだった。

まだネット通販はおろか携帯電話すらほとんど普及していなかったティーンエージャー時代、何でも売ってる東急ハンズは足を運ぶだけで楽しいエンタメスポットだった。
当時の横浜や池袋の店舗に郷愁じみた感情を抱く一個人としては、昨今の凋落ぶりは本当に悲しかった。

三宮の東急ハンズが年内で閉店

と聞いたとき、「あ、行かなきゃ」となったのもごく自然な流れだったように思う。

2020年末、32年の歴史に幕を閉じました

そんなわけでふらっと神戸に出かけた2020年の年末。
せっかくだからついでにどこか歩こうか、と思案したところ、板宿の駅前に味のある市場が残っていることと、まだ行ったことがなかったことを思い出した。

三宮から地下鉄で約15分。
板宿は、区役所がある須磨区の中心である。

地上に出ると、いきなりアーケードが始まる。核となるのが板宿本通商店街だ。

本通へ入ると、すぐ右手に銀映通なるアーケードが交差する。
戦後に誕生した映画館「板宿銀映」がその名の由来だと言う。

だが、こんなキレイなアーケードを見に来たわけではない。
これではブログのネタにならない。

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田の字型市場

本通商店街を歩いて行くと、ぽっかりと口を開けた板宿西部市場の入口がお目見えする。
ここがこの日の目的地である。

ガラッと雰囲気が変わり、30年ぐらい時代が巻き戻されたような空気感。
そうそう、こういうのを見に来たんだよ。

この西部市場は戦後間もない昭和21年に設立された。
と言っても設立なんて大層なものでもなく、戦後の闇市が起源。市場らしい感じになったのがこの年、と言うことのようだ。

今、市場があるこのエリアはかつては民家が密集しており、それが空襲で焼け落ちて、焼け野原だったところに商店が集積し始めた。
つまるところは、戦後のドサクサで始まった市場なのである。

東部市場から西部市場方面を見る(左手は南部市場)

西部市場の先は東部市場につながっており、さらに境目には交差するように南部市場が伸びている。
文字で言っても伝わらないと思うので、図で表すとこうなる。

「板宿本通商店街」、「銀映通」、「新町通り」、「板宿センター街」を四辺に持つ正方形のような形をしているのがおわかりだろうか。
これらはすべて今風のアーケード商店街である。

その内側で「板宿西部市場」「板宿東部市場」「板宿公認市場」「板宿南部市場」がクロスしており、ちょっと離れたところに「板宿北市場」が存在している。

内側はすべて昭和の香りが息づく昔ながらの市場である。

東部市場はかなり短い。そしてシャッター率高め。

入口は新町通りと微妙につながっていなかった。
昔はもうちょっと長かったんかな。。?

続いて南部市場。
肉屋でも珍しい鶏肉屋さんがあったり、西部市場ほどじゃないけどそれなりに店が多い印象。

市川商店さんは鰹節といりこの専門店。

銀映通に面した、南部市場入口。
で、確か南部市場の先に「板宿公認市場」があったはずだけど・・

再開発に呑まれて消えちゃってましたorz

2019年の春から解体工事が始まり、年末に完了。
南部市場のところで紹介した2店舗も、実は公認市場からの移転組。

で、跡地はどうなったのだろうか。センター街に行ってみると、、

ちょうど原付が置いてあるところが旧公認市場の入口。
一体何を作ってるのかと思ったら、サ高住だった。

※2021年4月に「リハリビング神戸須磨」としてオープンしたようです

駅近で商店街の中だし、確かに高齢者にとってはよい立地かもしれないな、と。

 

さて、最後に北市場を歩いて本編を締めようと思う。
どうでもいいけど正確な表記は「板宿きたいちば」のようだ。

なぜ本来の“北”にあったのが「板宿公認市場」で、北市場が端っこに追いやられたのか。
逆ならすんなり腹落ちするところだけどね。なかなかに謎い。

そんな北市場は通路が狭かった。
この辺からすごく後付け感が伝わってくる。

雰囲気的にはここが一番よかった。
ちょっとシャッター率高めだったけど・・

昔ながらの市場が今風のアーケードに完全包囲されている、全国的にも珍しい板宿駅前の田の字型をした市場群。
ただ、そのおかげで人の往来は多いので散策の難易度は低めと言えるだろう。

神戸はメディアが作り出すイメージとは相違があって、いまだにこんな感じの古い市場が多く残るまちである。
是非、市場めぐり目的で遊びに出かけてみてはいかがだろう。

[訪問日:2020年12月5日]


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