戦後闇市として栄えた歴史を持つ横浜・六角橋商店街。
東急東横線と言えば、渋谷から代官山、自由が丘、元町、みなとみらいまでお洒落スポットを繋いだような屈指の人気路線。
人気のみならず、沿線住民の所得が高い“高級路線”でもある。
各駅しか停まらないとは言え、“東横線沿線にあるまじき商店街”は30年ほど前は普通に空き店舗がそこかしこにあるような状態だったと言う。
起死回生の一手
店主も高齢者が多いため夜も7時になれば店がすべて閉まり、商店街はまさにゴーストタウンさながらだったそうだ。
ただし、先述のとおり学生街なので街に若者は多い。
キャンパス内で催されるフリーマーケットが活況を呈していたことから着想を得て、商店街が閉まったあとにここでナイトマーケットを開いたらどうかとなった。
それが、約20年前から始まった「ドッキリヤミ市場」である。
4月〜10月(8月を除く)の毎月第3土曜日にフリマやライブが行われる、今では結構有名なイベントになっている。(コロナ禍につき、2020年から中断)
学生街でもある白楽は東横線でも家賃がお安めで、そこに目をつけたアーティストが結構住んでいるそうな。
そんなこともあって、いつしかアーティストの路上パフォーマンスがヤミ市場の目玉となり多くの人が訪れるイベントに成長したんだとか。
しかも、商店街の店主やイベント参加者に加え、神奈川大の学園祭実行委員会の学生たちも運営者として一緒に盛り上げてくれているのだそう。
一円にもならないアルバイトだと思うのに、いい話だよなぁ。
見た目そのまんま闇市だけに、ヤミ市場って名前はほんとセンスあるよな、と思ってしまう。
このおでん屋とか店構えが最高すぎる。
で、ヤミ市場の大成功によって逆にこの古さが「いい!」と魅力再発見された六角橋商店街は今では空き店舗がないどころか、新規参入者が店舗が空くのを待っているほどの状態なのだそうだ。
俄には信じられないような話である。
そんなわけで、六角橋商店街の未来は非常に明るいと言えるだろう。
この東横線沿線という立地に喧嘩でも売ってるかのような素晴らしい佇まいのまま、ずっと頑張ってほしいと願ってやまない。
思えばずいぶん写真を撮ったもんだ。
だらだらと駄文を書いてきたのにまだ結構残っている。
まぁ、実際は倍ぐらい撮っているわけではあるが、やはり一眼レフを持ち出すと無意識のうちに撮りまくってしまう。悪い癖だ。
そんなこんなで散策も終盤に差し掛かってきた。
何度見ても素晴らしいバラックである。
「後世に残したい横浜の風景」みたいなのがあったら間違いなくトップ3には入るだろう。
学生の街だけあって、食料品も居酒屋も結構リーズナブル
今度来ることがあれば、それは飲みに来るときだろう。
なんとなくそんな予感がする。
六角橋商店街。
いい商店街だった。
いつの日か、、また会おう。
仲町ストアー
六角橋交差点から少し西に入ったところでこんな小さな市場を見つけた。
その名も仲町ストアー。
マンションの一階が市場というときどき見かける形態だけど、肉屋だけってのもちょっと心もとない。
まぁ、こういう店って古くからの固定客が多いから大丈夫なんだろうけど。
このあと、何を思ったのか横浜駅まで約3kmの道のりを歩いて戻った。
さすがによく歩いた一日だった。
[訪問日:2020年12月30日]
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