白石を発ち、向かったこの日のお宿は福島市の山中にある微温湯(ぬるゆ)温泉 旅館二階堂さん。
このときの旅は宿ありきでプランニングした為、初日から結構なハードモードとなり旅館に着いたのはあたりがすっかり暗くなった17時半頃。
しかも県道とは言えまぁまぁタフな山道を走らされ、旅館の灯りが見えたときは無事に一日を終えることができた安堵感でほっとした。
その荒涼とした、およそ日本とは思えないダイナミックな景観で人気を博する山岳道路「磐梯吾妻スカイライン」をご存知だろうか。
微温湯温泉は、スカイラインの浄土平から10分ほどで登れる吾妻小富士の東麓、標高920mに位置する。
「日本秘湯を守る会」の会員宿の一つでもあり、筆者のような温泉好きはもとより、秘湯愛好家の間でも人気の高い温泉である。
雪深い場所にあるため通年営業はできず、営業期間は4月下旬~11月下旬までとなっている。
ただ、10月末に筆者が訪れたときはもう閉館すると仰っていたので、年によって微妙に異なるのかもしれない。(コロナで前倒しになった可能性もある)
(時系列に沿って書くといきなり夕飯になってしまうのであえて順番変えてます)
建物の正面に見える屋根は温泉へ続く渡り廊下。
建物は3つの棟が直列に並んでいて、奥に向かうに連れて建築年代が古くなっていくという寸法になっている。
それでは館内へ
フロントがある一番手前の棟(帳場棟)は明治時代の建築。
正面に見えるドアの向こうは食堂となっている。
右側がフロント。
このプレート欲しいなぁ・・
って秘湯宿に行くたび言ってる気がするw
旅館二階堂は2017年に登録有形文化財の指定を受けている。
また、吾妻小富士への登山口でもある為、モンベルのフレンドショップになっている模様。
ここに泊まって登山して温泉とかそれはそれで最高だろうなぁ。
なんだかものものしい定書が。
最後の「役所」以外はほとんど読めん。。
玄関左手の廊下を進むと、「秘湯を守る会」の提灯を発見!
ちなみに温泉はこの先ではなく、後ろ側になる。(正面は食堂の入口)
振り返れば奴が・・じゃなくてロボット電話がいた。
そろそろ名前つけたほうがいいような気がするので、勝手にロボフォンと命名することにしよう。
この先が渡り廊下で、温泉へと繋がっている。
温泉は最後の楽しみにとっておくことにしよう。
そのまま階段を上がって二階へ。
二階は大正12年に増築された部分だそうだ。
二階で目についたのはこの茅葺き民家。
よく出来てるなぁ。
それと、秘湯を守る会の貼り紙。
どうでもいいけど秘湯宿ってほとんどが東日本で、特に近畿、中国、四国は壊滅的に少ないので関西住みとしてはちょっと悲しい。
(しかも西日本の宿は一人利用NGなところが多い)
二階の部屋にお邪魔してみた。
幸いにもちょうど木々が色づく時期だったので広縁からの景色が最高だった。
二階から温泉棟を望む。
中座敷棟
文化庁の文化遺産オンラインを閲覧してみると、真ん中の棟は「中座敷棟」と呼ぶそうで1902(明治35)年の建築。
ココはいわゆる湯治客向けの部屋となるようで、サイズ感見て納得。
4畳半にこたつと布団。シンプルイズベスト。
標高1000mの10月末ともなると、実際問題こたつないとやってらんないぐらい寒かった。。
中座敷棟二階。
一階へ降りる階段。
築120年はダテじゃないなぁ…と感じたのがこのあたり。
明治5年の「古家棟」
一番奥にあるのが明治5年に建てられた茅葺屋根の「古家棟」。
筆者が泊まったのがこの古家棟の二階だった。
あれ?もしかして中座敷棟で見た茅葺き古民家ってここのことじゃ?
泊まった部屋。
あえて障子オープンにして茅葺きチラ見せで撮ってます(笑)
しかし夜は泣きそうなほど寒くて、石油ストーブの暖かさが本当に優しかった…。
食事編
実際は到着してちょっと休んですぐ夕食だったわけなんだけども。
食事は帳場棟一階の食堂で。
旅館二階堂の夕食。
鴨肉と岩魚が美味しかった。
柿は切るのが面倒だったので持って帰ることにしたんだけど、どういうわけか翌日に泊まった旅館で女将さんに切ってもらって食卓に並ぶという珍事が起きた(笑)
現オーナー二階堂氏の先代が編纂に携わった「吾妻小屋日記」という本を見せてもらい、ご主人から少しだけ歴史の話を聞かせてもらった。(けどすっかり忘れたw)
食堂の壁に掛けてあったポスターがもう昭和ど真ん中で最高すぎた。
これとか「サウンド・オブ・ミュージック」の表紙と差し替えても気づかない人いるんじゃないの?w
これ、オーストリアなんです!って言っても普通に通じそう。
さすがはうつくしまふくしま。
ついでに別の場所で見かけたこれも最高に渋かった。
で、朝食はこんな感じ。
シンプルな和定食で非常に良きでした。
温泉
微温湯温泉 旅館二階堂は建物も素晴らしいんだけど、やはりキラーコンテンツは温泉。
これはもう間違いなく、誰に聞いてもそう答えるだろうと思う。
その名の通り非常にぬるい温泉で、泉温は31.8℃。
熱い湯と違って身体への負担が少なく、長時間浸かることで温泉の成分がじっくりと皮膚から浸透していき、療養に最適なのである。
とは言え、すでにかなり寒い時期だったので湯上がりが本気で風邪引くかと思うぐらい寒かった。。
なお、奥に見える小さな浴槽は泉温が高く設定されており、身体を温めるためのものかと思う。
温泉が景気よく噴出しているように見えるが、湧出量はなんと毎分194リットル!
なお、どれぐらい凄いかは動画でご覧ください!
あと、微温湯温泉は眼病に効果があるそうなので、目のことでお悩みの方にオススメ。
あくる朝
もう時系列とっくに崩壊してるけどw、ここからは出発前という体で書きます。
勘定を済ませ、女将さんと少し立ち話をしてたところで
なんと!!明治時代の宿泊者名簿が!!!
こんな貴重なもの見せてもらっていいんですか!?
ありがとうございます!
そして最後に見送ってくれたのが旅館二階堂の看板猫。
会えなかったけど、全部で三匹いるんだそう。
猫好きの間でも密かに有名な旅館なんだそうで、それはもうこの超絶人懐っこい茶白を見ればよくわかった。
いやはや、建物といい温泉といい食事といい猫といい。恐れ入りました。
またいつか、再訪したいと思える本当に良い旅館だった。
[2021年10月宿泊]
コメント
つげ義春世界ですな~!
那須の北温泉もいいとこです。
天狗のお面がいい感じ。
北温泉、ホームページ見てみましたがコイツは凄そうですね・・・。
泊まりたい宿リストに追加しました!(どんどん増えていくw)