高松から琴電琴平線で一駅、片原町の駅裏にかつてあった赤線跡を訪ねてきた。
嫖客で賑わったのも今は昔。空き家と言えばまだ聞こえがいい廃屋、もとい、廃墟とも言えるおそらくかつての特飲店が朽ちゆくままに放置されていた。漂う哀愁にはかつての栄華の面影すらない。
時が止まった横丁
いよいよ横丁に足を踏み入れると、そこにはリアル昭和30年代とも言える壮絶な光景。
こ、これはすごい。絶句である。
これを見てると再開発地区に指定されているというのも素直に頷ける。
むしろほっといたら危険なレベルですらある。
時代に取り残されたこの飲み屋横丁が赤線からの転業なのかイマイチ判然としないけれど、かつては二階で客を取る女性がいたんだろうなぁなどと思いながら歩くと旅情をかき立てることに一役買ってくれるわけである。
めし、しるww
どこかで聞いたような名前だ…。
ちなみにそのTV番組は1976年(昭和51年)から始まったとのこと。
どう見てもそれよりは古そうな佇まいに、偶然なのかあとから名前を変えたのか、はたまた横丁自体が実は意外と新しいのか・・
そんなくだらない想像を働かせるのがまた楽しかったりするんですよね。
うーん。これは直したほうがよさそうだ。
足を踏み入れたとき、立石の呑んべ横丁から屋根を取っ払ったような雰囲気だなぁと思ったけど、ここのほうが寂れ方が数段洗練されているとようやくこのあたりで気がつく。
筆で記されたお品書き。字面ももちろんのこと、黄色い下地に黒字というのがまた得も言われぬ深みがあって大変よき。
ふと上方を見やると、化石のようなエアコン室外機が目にとまった。
「NATIONAL」の文字が時代を感じさせる。それ以前に、そのうち落下してきそうで怖い。
ふと掲示物に目をやると、年の瀬らしいポスターが貼ってあった。
なるほど、うどん県では年越しそばに続いて年明けうどんを食すらしい。いや、そもそも年越しすらうどんかもしれない。
「一年の計は元旦にあり」
この言葉の意味を深く噛み締めながら、片原町を後にし次なる街へと向かった。
[訪問日:2014年12月29日]
コメント
う~む!お疲れさまです。
琺瑯看板は、いかにも的に感じます。
後から、趣味で取り付けしたのかな?
やっぱりそうですかねぇ。僕も、書いといてなんですがな~んか不自然だなぁと思ったんですよね。