あり余るノスタルジー。北九州・若松区「大正町商店街」

福岡県
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国内有数の炭鉱だった筑豊炭田。産出した石炭の積み出し港として発展したのが北九州の若松港である。
明治24年に直方~若松間に鉄道が開通し、以後、石炭の積み出しで多くの労働者たちが集まり、まちも急速に栄えていった。

今若松を歩くと古い建物がまだまだ残っているが、代表格と言えばやはりこれだろう。

区役所にもほど近い『大正町商店街』。
ここは色んな方が各種媒体で紹介しているのでほぼ現状確認の位置づけ。

それにしても、こうして生で見ると凄まじい存在感だ。

早速中に入ってみる。
地面は剥き出しのアスファルト。やはり古い市場はこうでなくてはならない。

リアルに戦後~昭和30年代ぐらいの姿そのままの、お手本にしたいような“レトロアーケード”。
これはもう教科書に載せてもいいレベルだ。

視覚を通じて処理する情報量の何と多いことか。
脳の活性化につながり、認知症の予防に効果がありそうだ(雑)

仕込みか何か、魚屋さんが何か作業をしていた。
多くの人が行き交う、は望めなくとも、せめて近所の人と店主が店先で触れ合うありのままの日常を切り取りたかった。

それだけは素直に残念だと思えた。

ここに魚たちが陳列された光景を脳内で思い浮かべてみる。
福岡と言えば玄界灘で水揚げされた新鮮な海の幸が食べられる県だ。さぞかし美味であろう。

紙で貼られた手書きの値札。
ノスタルジーを通り越して新しささえ感じる。

猫アングルで切り取る。
軽トラが絶妙にマッチしている。

大正町商店街は100mぐらいの短い市場だった。
かつてはこの先に『丸仁市場』という別のアーケードが続いていたが、今ではその痕跡すらわからなくなっている。

ストリートビューで在りし日の姿が確認できる

 

大正町市場全景。

なお、入口で右手に見えたシャッターが閉まっていた『ゑびす市場(えびす市場)』は今ではもうやっているお店はないそうだ。

「ちりんちりん豆」と言う呼称を初めて聞いた…。

いわゆる煮豆で、北九州では昭和初期におばあちゃん達がリヤカーを引いて、ちりんちりん♪と音を鳴らしながら売り歩いていたことが由来になっているとか。

なお、こちらの「みやじま食品」さんは2017年に閉店。惜しまれながら56年の歴史に幕を閉じたそうだ。

平日に来てみないと何とも言えないが、もう二度とシャッターが開くことのない店舗もそれなりにありそうだ。

そんなシャッターを有効活用すべく、若松の昔の風景写真が貼られていた。
これは見てるだけでテンションが上がる。

中段の写真に写る夥しい数の船が石炭船。
全盛期は海面が見えないぐらいであったと記されている。

提灯の灯りが唯一無二の景観を紡ぎ出していた。
いつまでも残ってほしいと素直に思える、素晴らしい市場だった。

大正町商店街のすぐそばには、「大黒市場」「共栄市場」と言う小さな市場がある。
この日は中を見れなかったが、こちらも要チェックだ。

 

大正町商店街には猫が住み着いているようで、この日は入口前、ブルーシートの上でのんびりと過ごしていた。

キジトラファミリーは猫団子状態で爆睡中…

カメラをギリギリまで近づけると、薄目でこちらをチラ見したあとまたすぐに目を閉じてしまった。
どうやら敵認定はされなかったようだw

おしまい。

[訪問日:2020年1月2日]


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