一度軽子坂へと戻り、西へ。次の路地を左に折れると、そこが今日のハイライト。
最も神楽坂らしい、THE 花街情緒満天の「兵庫横丁」。なぜ兵庫なのかは謎です。
左手の「料亭幸本」も、組合に所属する料亭。運がよければこの路地をそぞろ歩く芸者衆に会えるかもしれない。
旅館和可菜
作家や映画監督が缶詰になって作品を仕上げる「ホン書き旅館」として有名な「旅館和可菜」。
例えば、かの山田洋次監督はここで『男はつらいよ』の脚本を書いていたという。
雨の夜。街灯に照らされ鈍く光る石畳は、さらに妖しい色香を漂わせることであろう。そんな日にここを散策するのもまた楽しいのではないかと思う。
兵庫横丁の近く、L字型の路地。ここも雰囲気がよかった。
すごい隠れ家感。
その先には、およそ古民家としか思えない居酒屋、「伊勢藤」。料理とお酒を静かに味わう隠れた名店だと食べログでレビュアー諸氏に絶賛されていた。ちょっと行ってみたいかも。
今度は神楽坂(坂のほう)の反対側に行ってみるため、一度坂まで戻る。
「毘沙門さま」で親しまれる善国寺を横目に神楽坂の南側へ。
かつてはコチラ側にも料亭があったようであるが、今はもうない。
見番横丁なる路地を進むと、現在の見番(東京神楽坂組合)がある。
たぶん建て替えてるんだろうけど、あまりにも普通の民家みたいな佇まいでちょっと面食らったこちらが神楽坂の見番。
で、その組合の目と鼻の先に花街情緒をちょっとだけ残す細い路地がある。
路地は突き当たりで右手に折れ、その先には階段。両側には割烹店のような風情ある飲食店が並んでいる。
この階段、「熱海湯階段」と呼ばれているとか。理由は至極単純。
階段の下に熱海湯があるから。芸者さんたちの御用達なんでしょうかね。
組合のサイトによれば、2014年3月現在、料亭4軒芸妓22名となっている神楽坂花街。
六花街と呼ぶにはあまりにも寂しい数字と言わざるを得ない。
“粋なまち”は将来どうなってしまうのか。静かにその動向を見守り、陰ながら応援させていただきたいと思う。
[訪問日:2016年3月30日]
コメント
ここらへんも、あまりかわりませんね。
逆に粋な街として認識されているから
残るかも、
旅館和可菜、、、野坂昭如もよくカンズメだったようです。
さすがにここは行かれてますよね。
なんだか最近はフランスっぽさもあってそういうのが好きな層も来るみたいですよ。
ここは20年経ってもそう変わらなそうな気がします。