初めて谷中銀座に来たとき、谷中の寺町を散策して言問通りへ抜け、根津まで歩いて行った。
この日、懐かしさに駆られながら、そのときと同じルートを歩いてみることにした。
そのとき、目の前を通ったのに不覚にもまったく気づかなかった場所があった。
それどころか、実は東京にいた頃は存在すら知らなかった(笑)
それがこの初音小路。「夕やけだんだん」から徒歩2分の場所にある昭和アーケード横丁である。
戦後アーケード
アーケード内へ足を踏み入れると、目の前にはとてもあの谷中銀座のすぐそばにあるとは思えない超絶香ばしい光景が広がっていた。
少し寄せてもう一枚。横丁全体からにじみ出るレトロ感がすごい。
はて、ここは一体何なのだ。
どうも、戦後のドサクサで付近に集まっていた屋台が一掃されてここに収まったというのが起源らしい。ちょっとだけ生い立ちが神田サブロードに似てる。
今度はローアングルで。
ざっと70年ぐらい経ってる割にずいぶん小ぎれいなのはテナントが入れ替わって改装したからだろうか。
この雰囲気だったら、谷中銀座目当てに来た一見客でもまぁまぁ入りやすそうだな、と。
ほとんどの人は興味ないと思うけど…。
横丁自体はかなり短く、50mもなかったんじゃないかなぁというぐらい。
往時は20軒近くのお店があったらしいけど今ではだいぶその数を減らしてしまった様子。
そうこうしているうちにもう終わりが近づいてきた。
いいなぁ、こんなところで一杯やりたいなぁと思えるようになったのは自分が年を取ったからかもしれない。
軍鶏鍋の響きに誘われるがまま、ふと入口に目をやると「簡易料理店」の鑑札がついていた。
つい色街を想起してしまう自分の性が悲しい。
さて、終端まで行ったので引き返そうと思ったらなんとまだ先があった。人1.5人分ぐらいの路地がまるで枡形のように直角に折れ曲がっている。
そのまま裏道へ抜けたら突然こんなのが現れて軽く意表を突かれた。
鶯谷から近い土地柄なので別に驚きはしないものの、とりあえず呑みすぎて終電逃しても大丈夫ですよ、ということだけはお伝えしておきます。はい。
そんな初音小路の紹介でした。
興味ある方は、是非とも谷中銀座とあわせて足をお運びください。
[訪問日:2017年4月22日]
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